グランパの日記Akihata's Diary [登山mountaineering]

                                     紀伊半島の山旅③
                        山上ヶ岳(1719m)

地図:国土地理院1:25000洞川、弥山
5月16日(金)晴  下市口、洞川温泉、山上ヶ岳
4時45分、起床。
6時のNHKニュースによるとインターネットで四川地震により化学工場が爆発するというデマを流した者が逮捕されたという。
7時、料理屋だったところで朝食。奥さん曰く、20年前は県でも有数の繁華街だった。今は北西にスーパーが出来、車社会になって商店街は寂れ、ここもダム管理や工場へのビジネス客が僅かに利用するだけになっていた。洞川や天川の人はバスで2、3時間かけてやって来て、ここに泊まっていたという。
8時15分、車でローソンに行き、弁当を買っておく。駐車場に車を停めてリュックを担いで駅に行く。駅には赤帽子をかぶった幼稚園児約20人が集まっていた。

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 吉野山へ遠足に行く。付き添いの先生ガ5人来て出発。1人女の子が嫌がっていたが、担がれていく。
9時、奈良交通バスの切符売場が開き、切符を買う。序でにナンバーマッチという近鉄宝くじを一枚買って擦ってみたが、数字が1,2,3と並ばなかった。1等100万円があたる。
9時15分、バス専用のコーナーにバスが来て乗り込む。10人乗せて出発。千石橋を渡り、下市の街道国道309を走る。割り箸工場があった。あづま箸を作っていた。日本の商業手形は南北朝末期にここで発行された「下市(しもいち)札(さつ)」が始まりだったという。かって銅山で栄えていたところでもある。
岩森下市温泉で別々の停車場から乗ってきた老カップルが降りていく。いい感じ。途中、集落への道に入っていく。シャガの花がよく咲いていた。トンネルを越えて少しずつ高度を上げていく。バスの後ろに乗用車がつくと、スペースのあるところで左に寄り、追い越させる。道の駅「黒滝案内センター」に寄っていく。天川・川合で2人降り、県道21を走っていく。ミタライ峡谷では小学生が遠足に来ていた。
10時20分、予定より早く洞川温泉に着いて、トイレに行っておく。橋を渡っていくと、旅館、土産店の他、和漢胃腸薬「陀羅尼(だらに)助(すけ)」を売っている店が多い。これはキハダという木の内皮を煮詰めた物。幾つかの旅館は学校の名前を書いてあり、遠足の宿泊所になっていた。1合目を過ぎると「大峯山登山33度供養碑」が並んでいた。「ごろごろ茶屋」では駐車料金300円を徴収。奥にパイプに穴を開けて水を出しており、2ℓ水入れに入れておく。車で来た人は幾つものの10ℓ入り容器などで入れていた。ここは名水百選に選ばれている。

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 右手奥に五代松鍾乳洞があり、先に「ごろごろ水」の源水地があったが、汲み取りは禁じていた。杉林の並木道を歩いて毛又橋の前を通過していく。大峯大橋の手前で、青い軽自動から現れた見覚えのある人は高見山で会っていた。今朝、既に釈迦ヶ岳を登り、これから山上ヶ岳を登って熊谷に帰る。55歳、60までに300名山を踏破するという。
11時35分、赤い清浄大橋(大峰大橋)を渡り、女人結界の黒い門をくぐって行く。

6997.JPG清浄大橋

 頂上まで5570mと書いてあった。杉林の登り道が続く。
12時17分、道を覆うように建つ一本松茶屋に着くと、休んでいた白装束の行者グループが出ていく。手前に皇太子行幸碑が立っていた。

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12時35分、出発。5人の白装束が杖だけ持って降りてきた。「ようお参りです」が挨拶言葉。若い行者と先達にも会う。

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 適当な間隔の木段が杉の森の中に続く。左手の大天井ヶ岳が近くに見えるようになる。

                        春の行「ようお参り」と声かわす
                            鶯や木段越えし行者道

13時10分、お助け水で1本立てる。「役之行者慈悲乃助水」と書いてある。

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 良く見ると水の中に虫が棲んでいて、確かに美味かった。この水が熊野川になって太平洋に注がれるのだ。
雲が現われて日差しがなくなり、登りやすくなる。杉の大木は役行者御用材植樹によるものだった。道の曲がり角に「2少年遭難碑」が立つ。稜線の手前から笹と広葉樹になる。

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 13時40分、吉野道と合流。出迎え不動が立っていた。洞辻小屋に着く。ここにも皇太子行啓記念碑が立つ。小屋の下でガラガラと音がするので、行ってみると低いモノレール線で10台の椅子に、切り揃えた木材を積んでモーターで運び上げていた。

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 ここに祀られた役行者の顔はおだやかだった。松清店を通過。供養塔が続く。直立した鐘掛岩を避け、平成新道の木段を登って絶壁の下を通りぬける。西ノ覗岩が見えた。

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7017.JPG7267.JPGお亀石

 お亀石は石柵で囲まれていた。役行者がここで座禅をして悟ったところだ。この神聖な岩は亀の背中と言われて、大峰山全体が頭を熊野、尻尾を吉野とする巨大な亀に乗っていると信じられている。登っていくと、黒い等覚(とうがく)門を通り、ウラジロモミの大木が立っていた。

7273.JPG7020.JPGウラジロモミの木

右手に鷹ノ巣岩が屹立している。

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 右手の道を行くと西ノ覗に出る。日本3大荒行の1つ。鎖を持って絶壁の上に立つ。無風なので良かった。岩から身体を下に突き出される行、捨身行(しゃしんぎょう)がここで行なわれる。すべての罪障を祓い浄めて生まれ変わる。

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7031.JPG中央左、屹立する行者還岳
 明日行く山々を眺める。
15時、龍泉寺宿坊に出た。

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 洞川出身、60年勤めている80歳の小柄な谷口さんに端の3号室へ案内され、リュックを置いて山頂に向かう。相変わらず供養塔が並ぶ石段を登り、妙覚門を通過する。

7042.JPG7040.JPG山上蔵王堂

 大峯山寺の近くに立つ供養塔によると、正大先達橋本道順が77度達成していた。大峰山寺本堂に入ってお賽銭を投げ、今回の山行が成就することを祈る。ここは日本で最高所に建つ重要文化財だった。

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 15時30分、山上ヶ岳登頂。役行者がここで蔵王権現を感得したところ。頂上お花畑という笹原に行き、明日歩く山々を眺める。行者還岳がひときわ目立ち、遠く弥山がどっしりかまえていた。帰りに桜本坊に寄る。同年輩の佐藤靖之さんがお茶を出してくれ、しばらく話す。ここは昭和12年に再建されており、至る所に行者の名前が張ってあった。彼は大分高校卒、関西で長らくD銀行に勤めていたが、顎鬚の横山先達に会ってから修行を積み、風邪も引かなくなった。国学院大学で修験道を学び直しただけあって色んなことに通暁していた。家康の寺社奉行、八講、廃仏毀釈のことから、これから行く釈迦ヶ岳について聞く。釈迦ヶ岳の像は台座を含めて170キロあるが、強力が1人で担ぎ上げており、斜めになったものを毎日新聞がバックアップして修正していた。大峯山寺は5つの寺が交代で、5月3日から9月23日の間守っている。これから泊まる弥山小屋の福岡氏や前鬼の五鬼助氏と昵懇だった。脇で話しを聞いていた青年は度々ガンジスの河口に住んでいる。

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17時、戻ると風呂が沸いているというので、2人して入る。湯加減も良く疲れがとれた。
17時30分、精進料理を食べる。高野豆腐、人参、昆布巻きの煮物、昆布入り煮豆、千切り昆布の胡麻かけ、それに麩入り味噌汁とご飯。食後、ポットに湯を入れてもらい、弁当2食分をピックアップ、精算しておく。トイレに行き、外に出ると、ここにも荷物を運ぶケーブル装置があった。
18時50分、霞の中に太陽が消えていく。

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20時前、寒さに備え靴下を履いて寝る。

Sanjyogatake(1719m) in Nara pref. 300Famous mountains in Japan
1.Access:from Shimoichiguchi to Horakawa onsen by Narakotsu bus(07475-2-4101)
2.Accommodation:Ryusenji lodge(0747-64-0001)one night two meals\8000
3.Information:Horakawaonsen kanko kyokai (0747-64-3333)
4.Season:Apr to Nov

Records May16
10:20-11:35 From Horakawa onsen, walk to the gate(not permit for woman).
11:35-13:40 Climb ascetic training route to ridge. You can see monuments of our prince’s presence.
From here,we walk world heritageOomine okugakedo’ sacred sites and pilgrimage routes in the Kii mountain range’.
13:40-15:00 Up and down to Ryusenji lodge. On the way, there are plenty of rest places.
15:05-15:30 Pass Oominesanjyogongen, step up to peak.
15:45-16:00 Back to lodge and take a bath.
17:30-18:10 Dinner


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jade

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