グランパの日記Akihata's Diary [登山mountaineering]

          北アルプス4座の山旅②

                 黒部五郎岳 (2839m)

地図:国土地理院1:25000笠ヶ岳、三俣蓮華岳             

   昭文社:山と高原地図37剱・立山 

7月23日(月)                  

3時45分、目覚ましで起き、トイレも快調に済ます。朝食はパンとコーヒー。

5時、出発。木道脇に花が咲いていた。

DSC00023.JPG雲ノ平と北アルプスDSC00024.JPG

20分で太郎平衛平に着く。

 DSC00025.JPG太郎平衛平

グループが準備体操をやっていた。太郎山に向って木道を歩く。コバイケイソウのベージュ突起物の数はマチマチだった。ハクサンイチゲの白い花やチングルマも咲いている。これから咲き出す蕾状態のチングルマと咲き終わって花芯だけ残ったチングルマが隣り合わせになっていた。石楠花も咲いていた。

DSC00028.JPGキバナシャクナゲ

5時50分、太郎山(2373m)。青々とした雲ノ平、薬師岳、立山連峰がハッキリ見えた。

DSC00026.JPGDSC00027.JPG

          薬師岳

7時30分、北ノ俣岳(2661m)。有峰湖を見納め、余り休まずに歩く。雪渓に日が差して蒸気が雲になっていく。この辺りはハクサンイチゲが多かった。昇り降りを繰り返す。

DSC00029.JPG

   左より槍ヶ岳、穂高連峰、乗鞍岳

赤木岳(2622m)は巻いて通過。暑くなってきた。ズボンの膝下部分をとり、短ズボンにする。テント場で一緒だった単独ハイカーは先に行ってしまい、グループよりちょっと早いペースだった。中俣乗越にさしかかる。後ろからシッカリした足取りで登ってくる女性に「良い登り方してますね。男性かと思いました」と声をかける。ニコニコして答える。「はじめて言われました。アタシ還暦過ぎたところ。同行の先輩は75歳、登山指導員を長らくやってます。福岡から大阪、富山を経由してやってきたの」この後、黒部五郎小舎、双六小屋、笠ヶ岳小屋に泊まって行く。同じコースだった。前後して登りながら話す。主人も息子、娘も九大出身。息子は理学部卒業後、アメリカに留学。帰国後、東大助教授になっている。学生の時に指導員に登山指導を受けていたが、今はスキーを楽しんでいる。専ら聞き役だった。先行してジグザグに登っていく。黒部五郎岳からやって来たハイカーとすれ違う。花も咲かぬ砂礫の山をひたすら登る。

11時過ぎ、黒部五郎岳の肩に着く。パンと紅茶で腹ごなししてから、荷物を置いて頂上に向う。岩礫を登って15分で登頂。

DSC00033.JPG

槍や穂高、笠ヶ岳が見えた。20分ほど景色を堪能してから戻る。荷物を担いで一気に降りる。残雪のあるカール風景は、雄大な絵になっていた。このカールは約2万年の氷河期にできたもの。

DSC00034.JPGDSC00037.JPG

12時30分、雪渓が溶けて川になったところでハイカーが寛いでいた。こちらも昼食にする。溶けたばかりの水で頭を冷し、飲む。切れるように冷たく美味かった。これが黒部川になっていくのだ。出かける頃に福岡2人組がやってきた。再会を期して別れる。炎天下、黙々と歩く。ゴロゴロ石を伝って行く。黄色い花は葉の形からしてミヤマダイコンソウだろうか。

DSC00036.JPGミヤマダイコンソウ

赤紫色のヨツバシオガマも咲いていた。左手に穏やかな山が見えた。地図を見ると祖父岳となっている。名前にふさわしかった。前方には三俣蓮華岳が大きく立ちはだかっている。これを登っていく気力と時間はないので双六小屋で泊まることを諦める。ハイマツの中を一気に降りていく。

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15時、黒部五郎小舎。チェックインする人の後に並んでテント場代、ビールそして地図を買う。地図がチーズに聞き間違えられた。ベンチでビールを飲む。単独行のオジサンと話す。

「八王子から平湯まで車で来て、家内と娘は高山、白川郷に行っている。かって家内と登山を楽しんでいた。足の痛みが治らないので総合病院で診察してもらったら、脊髄に腫瘍が出来ていて手術。車椅子覚悟だったが、神経系を損傷することなく終え、今では普通に動ける。サラリーマンを今年で終え、退職金で高尾山のもみじ台にある2代続いた茶屋を改築する。高尾山には秋から冬になるとハイカーが足慣らしにやってくる。例年1回アルプスに行って写真を撮って店に飾って常連客と話すのを楽しみにしている」

近くのベンチに福岡組が座っていた。2人に挨拶すると夫人が「お酒飲むでしょ。ツマミにどうぞ」と海苔煎餅や烏賊燻製を差し入れてくれる。それを機にテント場に向う。水場の近くの広場は、ジトジトしていた。薬師岳以来、一緒だった大阪の青年の近くに設営する。彼は台風の影響がなければ、笠ヶ岳更に西穂高ロープウェーを使って焼岳を登って帰る。

設営後、水場に行って洗面、身体を拭く。水を補給しておく。もう一度、小屋に行って時刻表を見せてもらい、新穂高温泉から平湯に出て松本行きのバスに乗り換え、松本から高速バスに乗って帰る時間をメモしておく。

テント場では日焼けした青年が大阪青年の隣に陣取って文庫本を熱心に読んでいた。本の名前を聞く。「沈まぬ太陽」だった。「私は、ここに出ている航空会社にいました」というと、「私もそうです」という。関西国際空港の整備部門だった。山は4年前からで専ら単独行。日焼けした好青年だった。しばらくキリマンジャロや御巣鷹山など本に出てくる舞台について話す。「ヒーローに仕立てあげて真実を散りばめると小説が面白くなります」

陽が落ちる前に話を打ち切り、食事にする。

19時のニュースと天気予報を聞く。台風9号は、小笠原諸島から西に向い、明日も晴れる見込み。こうなったら笠ヶ岳に行くっきゃない。

Kurobegoroudake(2840m) border of Toyama pref. and Gifu pref.

                                              100Famous mountains in Japan

1.AccommodationKurobegorou lodge(0577-34-6268)one night two meals8800yen

2..Information:Toyama city Ooyama tourist association(076-481-1900)

3.SeasonJun to Sep

RecordsJul23

4:55-5:15   from tent to Taroubei lodge

5:15-5:45   climb to Tarousan(2373m)

5:50-7:30   climb to Kitanomata(2661m)

7:40-10:30  climb to peak

10:40-12:30 down and cross rocks and take meal.

13:20-15:00 Kurobegorou lodge, set tent


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