グランパの日記Akihata's Diary [登山mountaineering]

         庚申山(1892m)、皇海山(2143.6m)

1.2004年8月9~11日

2.単独行

3.自家用車  走行距離:314km 高速料金:練馬―高崎¥2600 館林―浦和¥1350

4.宿泊ほか:庚申山荘¥2000 かじか荘入浴料¥600

5.施設:富弘美術館¥300

6.地図:国土地理院1:25000足尾、袈裟丸山、皇海山

     昭文社・山と高原地図⑳赤城・皇海・筑波

8月9日(月)曇のち雨

5時30分、出発。一般道路を走って30分、関越自動車道に入る。順調だったので途中、上里SAで30分休憩。高崎ICで降り、県道27、40号から小島田町で国道50号を走り

西久保で県道73号、大間々で国道122号に出た後は渡良瀬川を遡っていく。

DSC00781.JPG渡良瀬川

9時、富弘美術館の看板があったので駐車したが、人気がない。その先に移っていた。星野富弘氏の文章が中学国語教科書に載っていた。初めてサインペンを口にくわえて書いた文字が壁に書いてあり、詩画が展示されていた。薊と朝顔の描写が良い。ビデオ「ひまわりの中から甲子園の歓声が聞こえる」を見てから庭に出る。草木湖の上に、10年前、皇太子夫妻が行啓された時の記念碑が立っていた。

DSC00782.JPG皇太子夫妻行啓記念碑

花壇には作品に描かれた花が多く、ひまわりも咲いていた。庚申山荘管轄の足利役場に電話しておくと、管理人はいないと言う。

10時30分、出発。切幹で左折、県道293号を走行。時折、狭くなる。銀山平公園に寄ってみたが、店には誰もいない。町営国民宿舎「かじか荘」に駐車。レストランで生ビールにモツ定食をとって力をつける。スタッフに聞いた通り、上の広場で駐車。

DSC00783.JPG

12時、通行止めゲートの脇から舗装道路を歩いて行く。水場にいたハイカーに聞くと、午後から雷雨になるというので庚申山を登って帰ってきた。曇ってきたので歩きやすい。足元にクワガタムシがいた。

DSC00785.JPG

天狗の投石は、そこだけ瓦礫が積み重なっていて不思議な光景だった。

DSC00786.JPG天狗の投石

12時55分、一の鳥居に出る。赤い鳥居の真ん中に猿田彦神社と書いてあった。

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水場で一息入れてから登り出す。参拝道のせいか道や橋が良く整備されている。40分後、鏡岩で休む。後からやって来たオッサンは66歳、桐生からきてここから戻る。雷の音が遠くからするので、ザックカバーを付けて歩く。直ぐ降り出した。登山道は川になってしまう。脇道をとったら、カップルが降りてきた。彼等も庚申山だけだった。スパッツを持ってこなかったので靴の中が濡れてしまう。猿田彦神社跡を左に分けて行く。

14時30分、庚申山荘。

DSC00789.JPG

階段を登ってドアを開け、声をかけたが誰もいない。2千円を料金箱に入れ記帳する。8月になって6人目だった。一通り濡れたものを洗って乾す。炊事場の水の2つは泥水、1つはきれいだった。一度雨が止んだが、直ぐ降り出す。山荘は2階建て、1階の畳部屋に荷物を運ぶ。80人は収容できる。大きなテーブルと椅子が8つあるコーナーの壁には、名前を書いた庚申講の奉納板がかけてある。昭和28年から平成4年まであった。炊事場でカレーライスを作り、海草サラダと一緒に食べる。窓を開けても虫は入って来ない。小川の音が聞こえるだけ。部屋で動いているのは、掛け時計の針と出しっぱなしの水だけだった。

19時、横になったが、2時間後、起きてしまう。雷雨が続いていた。携帯ラジオで天気予報をチェック。明日も山岳方面に雷雨が発生するという。雷が光ると雑音が入る。明日が気になって良く寝られない。24時前になっても雷の音は聞こえないが光っていた。明日は行けるところまで行くことにする。

8月10日(火)曇のち雨                    

2時過ぎ、小用をもよおし、外に出る。三日月の夜空にW型のカシオペア座、柄杓の小熊座が見えた。これなら行ける。布団に入ったがウトウトするだけだった。

3時30分、お湯を沸かしてポットに入れ、焼きオニギリを食べ、未だ乾いていないズボンとTシャツを乾したままにし、コッフエルやガスを袋に入れて、レインウェアのズボンをはいて出る。林の中は薄暗かったが、どんどん明るくなってヘッドランプは要らなかった。登りだして直ぐ滝に出会う。朝シャンのように飛沫を受けながら通る。南総里見八犬伝に出てくる「胎内くぐり」の大岩の間を抜けていくと、お山巡りへの道に繋がっていた。一歩一歩登っていく。

5時50分、庚申山に登頂。約1200年前、勝道上人が開山し、猿田彦命を祀ったところだ。視界は利かない。

DSC00793.JPG庚申山山頂

その先に展望台があり、行って見ると皇海山が近くに見え、日光白根山や勝道上人が開山した男体山まで見えた。

DSC00794.JPG皇海山

目標がはっきりし、尾根を歩く。御岳山からは笹ヤブを漕いで行く。木の根や石でつまずかないようにストックを使い、足元を見ながら歩く。茸が結構生えていた。

6時40分、駒掛山。

DSC00795.JPG

再びヤブ漕ぎ、今度は身の丈あった。ルートを間違えないように慎重に進む。渓雲山、地蔵岳と続き、大きく下降して登り返す。

7時30分、薬師岳。山場に備え、パンを食べ、コーヒーを飲む。

DSC00796.JPG

石楠花や樅の木が多くなっていた。ストックをしまい、鎖とロープ、梯子を使って降りて登る。

DSC00797.JPG

8時25分、熊野岳。15分後、左側から剣ノ山に出る。

DSC00799 (1).JPG剣ノ山

いよいよ鋸山が目の前に現れ、鎖を使って降り、岸壁の左手から取り付く。冷や汗をかいているので、風がくると気持ちいい。

8時55分、鋸山。雲が少しずつ皇海山を通って行く。

DSC00801.JPG

下りもロープが幾つかあり、思ったより時間がかかった。シラビソの尾根を進み40分後、不動沢のコルに出る。登ってきた鋭鋒が見えた。

DSC00802.JPG中央、鋸山

気合を入れ直して皇海山に向かう。皇海橋から登って来たハイカーが7人別々に降りて来る。登山口で車内泊していた。青銅の剣を過ぎる。

10時30分、皇海山登頂。

DSC00803.JPGDSC00804.JPG皇海山山頂

写真を撮った後、靴下を乾かし、大きなオニギリを食べる。やがて1人登って来た。宇都宮の人で庚申山には今月1日に登っており、今回は林道を通って来た。三脚を持って撮影場所を探すが、視界は良くない。ゆっくり出来ないので別れる。一気に降りて登り返す。ロープを使って登っていると鶯が近くで鳴いていた。

12時40分、鋸山に戻る。下からどんどん雲が上がって来た。雷が出る前に降りた方がいい。20分後、雨が降り出した。レインウェア、ザックカバーで武装して降りて行く。笹が刈り取ってあり通りやすい。走るように降りていく。女山から

13時30分、六林斑峠に出る。小降りになり、山の中腹をくねくねと歩く。単調なので沢を渡る回数を数える。4回目の渡渉で左足を滑らせドボン。靴下を絞って履き直す。雨も上がりウェアを脱ぐ。5回目の沢は、丸太棒三本並んでいた。ロープが横に張ってあり無事通過。ブナ林から雑木林になり、ダケカンバが交じっていた。11回目の沢では、直ぐ上に大きな岩が今にも崩れてくる。頭に木が生えていてどこかユーモラスだった。カイタカラコウが和ませてくれる。

DSC00806 (1).JPGカイタカラコウ

15回、沢を超えて、ようやく「天下の見晴」への分岐を通る。

16時30分、山荘に戻る。誰もいなかった。このまま帰るのも惜しくなり、泊まることにする。レインウェアや靴下を洗っていたら、ドアが開く音がする。2人に近づくと「管理人さんですか」と聞かれる。「いいえ」「良かった」

無銭宿泊者だった。1人は上尾のオッサン。足尾電鉄に乗り最寄りの駅からタクシーでやって来た。もう1人は京都。車通行止めの手前で駐車。2人でやって来た。京都人は30歳から山をはじめて20年、百名山は70を超えている。昨日から6日間休みで、次は女峰山を登る。一段落したところでコースの注意点、感想を伝える。

17時30分、夕食準備。味噌汁にオニギリの残りを入れて炊き込む。上尾氏は火を使わず、缶詰めとパック入り酒。缶ビールを一口いただく。無料講習を受けるのが趣味で沢や岩や雪山のレッスンを受けている。今回も20mのロープを持ってきていた。還暦前で髪の毛は少ない。管理人の仕事を3人で交代してやっている。話は登山から関東人と関西人の違いになる。関西では整列乗車はしないし、他人のすることに口出ししないが陰で言うらしい。

19時30分、一部屋一緒に寝る。上尾氏はイビキをかきだし、耳栓をして寝る。

8月11日(水)

4時30分、ガサコソと音がして目覚める。トイレに行っておく。2人は5時20分に出て行く。上尾氏は枝2本持っていた。散歩がてら「天下の見晴」に行こうとしたが、靴が乾いていなかった。お粥にお茶で朝飯を済ませ、朝日を浴びながら階段に座って池内紀「一人旅は楽し」を読む。共感することが多い。トンボが手すりに並んで日向ぼっこしていた。

7時、靴も乾いたので水だけ持って出る。20分で「天下の見晴」に着いてしまう。最後に新しい鎖を使って登る。庚申山の絶壁、鋸山から袈裟丸山に続く尾根、小法師岳、原野が鬱蒼としていた。

DSC00807.JPG庚申山

DSC00809 (1).JPG右、袈裟丸山方面、左、小法師岳

尾根下から既に雲が湧き上がっている。岩には2mはある蛇が日向ぼっこしていた。山の神様に出会った。

DSC00810 (2).JPG

7時40分、山荘に戻り、排便してから出発。往きの風景とは異なり、鏡岩の手前まで川の水は流れていなかった。

DSC00812.JPG猿田彦神社跡

DSC00813.JPG仁王門

DSC00814.JPG夫婦蛙岩

隠居組の男1女4のパーティや夫婦に出会う。庚申山を目指していた。庚申七滝に寄って、一つを見ておく。

DSC00817.JPG庚申七滝

 一の鳥居からストックをしまい、「一人旅」を読みながら歩く。車は来ないし時間はたっぷり。しかし一昨日の豪雨で2ヶ所、土砂が道をふさいでいた。日差しを浴びながら読んでいると、トンボがページに止まる。

10時30分、広場に戻る。靴とズボンを履き替えてから「かじか荘」に行く。携帯が通じなかったので公衆電話で家に連絡、留守録に無事を伝えておく。入浴代払って風呂に入る。全身を洗い、歯を磨き、髭を剃ってから内湯そして露天風呂に入る。虻が来るので蝿叩きが置いてあった。とまったところを叩いたがいずれも失敗。下半身を浸かりながら本を読み終える。レストランで天ぷら定食にジョッキビール。食後、休憩室で一休み。

12時40分、隣りの話し声で目を覚ます。お茶を飲んでから出る。国道122号に出て、富弘美術館の近くのドライブインで水沼特産のうどんを買う。県道78号から国道50号、354号に出て館林ICから東北自動車道を走行。浦和料金所から再び国道122号を走って帰る。

17時過ぎ、家に着いてシャワーを浴びて出たら、家内に背中の3ヶ所が赤くなっているといわれる。虻にやられていた。

Sukaisan(2144m)  border of Tochigi Pref. and Gunma pref.

                                                100Famous mountains in Japan

Mt.Koshinzan route

1.AccessCar is better. Kanetsu expressway TakasakiJCTKitakanto expreeway OotakiryuIC,National road122(Omama),Pref road293, Kajika-so at Ginzandaira

2.AccommodationKoshinsanso(Kajika-so0288-93-3420)no meal 2000yen

3.Information:Sukaisan route is risky in rain weather.

4.SeasonJun to Oct

RecordsAug9

12:00-12:55 walk from gate to No1 gate (Torii)of shrine(1030m).

13:05-13:45 climb to Kagamiiwa.

13:55-14:30 climb to Koshin lodge(1490m) and register note,pay 2000yen into box.

Aug10

4:50-5:50 walk looking waterfall,through big rocks and climb to Mt.Koshinzan.

5:55-6:40 down and up over ridges to Mt.Kurakakeyama(1808m).

6:45-7:30 down and up Mt.Ukigumoyama,Mt.Jizodake,Mt.Yakushidake.

7:40-8:55 down and up to Mt.Kumanodake,Mt.Nokogiriyama (1998m)using chain, rope,ladder  .

9:00-9:40 down to Fudosawa col(1860m).

9:45-10:30 climb to Mt.Sukaisan.

11:00-12:40 back to Mt.Nokogiriyama.

12:45-13:30 down to Rokurinpan pass(1806m).

13:30-16:30 walk and cross valley river 15 times to Koshin lodge and stay.

Aug 11

7:00-7:40 viewing at Tenka no Miharashi(observatory).

8:00-10:30 back to starting point. You can enjoy spa at Kajika-so(600yen).


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