グランパの日記Akihata's Diary [登山mountaineering]
北アルプス縦走の山旅①
蝶ヶ岳、常念岳
1.2012年7月23日~24日
2.単独
3.交通:バス(新宿ー島々)詳細は「徳本峠越え」をご覧ください。
4.宿泊:蝶ヶ岳ヒュッテ1泊2食¥9000
常念小屋1泊2食¥9500
5.地図:国土地理院1:25000穂高岳
昭文社・山と高原地図37上高地・槍・穂高
蝶ヶ岳(2644m)
山名は安曇野から見て稜線左端の雪が4月半ば頃から白い蝶が羽根を広げたように残ることによる。
7月23日(月)
5時半、同室の1人は既に出かけていた。乾燥室の衣類は乾ききっていない。
7時、朝食。食後、弁当をピックアップ。テルモスに湯を入れてもらう。Tとは部屋で別れ、Hにはザックが重いと言われながら外で別れる。
7時50分、出発。道脇に利用者の数を集計する機械があった。
和歌山県立向陽高校の男子生徒10人が大きなザックを背負って同じ方向を歩いていく。トイレの前で先生が待っていた。
8時55分、徳沢園。収容しきれない場合に備えてなのか、大きなテントを繋げていた。 ここは上高地牧場が閉鎖される際に番小屋を登山者のための休憩所として建てて使うようになったのが始まりだが、今や瀟洒な宿泊地になっている。
一度、靴ひもを締め直して樹林帯に入っていく。白人カップルが軽装で抜き去っていく。50分に10分休む調子で登る。大きくジグザグに登るルートがあるので助かる。降りてくる人は、常念から来ていて雨が降ったのでルート変更していた。
9時50分、高度1810mで一本立てる。思いついた句をメモする。
夏山や樹林にもある風の道
山ガールが降りてきた。燕山から来ていて、天気が良くなった今朝、降りなければならないのを悔しがっていた。未だチャンスがありますと言って別れる。
10時50分、高度1975m、大木の切り株に座る。赤テープに代って木の幹に赤丸が描かれるようになった。ゴゼンタチバナの花が増えてきた。
11時50分、高度2235m。足元に尺取り虫が動いていた。
12時50分、高度2425mで昼食。大きなオニギリに漬物や卵料理、煮物を食べる。近くに岩鏡が一輪咲いていた。
40分後、出発。近くに小さな池があり、蚊が多いことがわかった。間伐を終えたところを通過。切株を見ると虫によるのか面白いデザインができていた。
ここからの標識は幹に赤ペンキの丸印に変わっている。孔雀蝶がいた。
14時、長塀山。三角点があった。
降りて登り返す。その後はなだらかなので1時間強、休まずに進む。道がぬかるんでいてストックを使って棒や板の上を超えて行く。池を通過。
いろんな花、残雪が現われる。
視界が開けてくると、遠くに、目指すヒュッテが見えた。
蝶ヶ岳の頂上に立つ。穂高連峰が近くに見えた。
15時35分、チェックイン。2階の奥に案内される。同年輩の隣りにザックとストックを置く。福岡空港からフジドリームエアで松本空港からやって来ていた。静岡に住む友人が機長をやっているので、どんな様子か聞く。座席は76ある。街の浸水被害のことを聞くと、今は雨水調整池や浸透施設が出来て解決していた。
やがて若い人が隣りにやって来た。S氏、山は始めたばかりで近くの山を登ってからやって来た。確かにウェアやザックなど新しい。それまではサーフィンでオアフ島のノースショアやオーストラリアまで行っている。やっていると背中に痛みが走るという。MBAを持つインテリで話しが面白いので夕食まで話す。玉川温泉の北投石が癌に有効であることが注目されていることや、知床のオシンコシンの滝の話しを聞く。
17時30分、夕食には、カツ、ワカメ、ホウレンソウ、コンニャクなどの料理と味噌汁とご飯を食べる。食後、外に出て景色を眺める。雲の間に槍ヶ岳が見えていた。
常念岳(2857m)
地図:国土地理院1:25000穂高岳
昭文社・山と高原地図37上高地・槍・穂高
山名は雪形からで僧侶の姿が雪解けの時期に常念岳東側の稜線に現れる。
7月24日(火)
4時半、洗面とトイレを済ませ、外に出て、穂高から槍ヶ岳、今日行く山々を見る。
5時、8人組と一緒に朝食をとる。福岡からフェリーで大阪に出て車2台でやって来た。横尾に降りて上高地から下呂温泉で宿泊して帰る。
6時20分、出発。右くるぶしに痛みがあり、ゆっくり歩いていく。南アルプスと富士山が見える。
高度2600m以上の稜線を、穂高連峰や槍を見ながら歩く。ご神体の明神岳、穂高岳はハイマツの緑が上に伸び、雪渓と対比していた。足元には竜胆が咲いている。
35分後、横尾に降りる標識が現われる。
聴こえるのは眼下の梓川のせせらぎと鳥の声。周りはハイマツが緑豊かに彩り、その新芽が薄緑、リンドウの青、シナノキンバイの黄色が添える。石楠花の花は白い。厳しい自然だからこそ映える。高度2530mまで降りて登り返す。曇っていて歩くのには良いが、上り下りが結構ある。還暦過ぎた男性2人が抜いていく。感じが良い。ピークで休んでいたので聞くと、名古屋の会社が同じで年齢は少し違うが、気が合うので一緒に登っていた。再び一人になって行く。
クォクォと音が聴こえたので、良く観るとハイマツの中に雷鳥がいた。近くの子雷鳥を呼んでいた。4羽いた。
雷鳥の子を呼び寄せし親の声
北穂から南岳の間の大キレットが良く見えた。
枯れたハイマツの枝に鳥が止まっていた。
8時、夫婦を抜いてニッコウキスゲが咲いているところを登り終えて一本立てる。
高度2592m。降りて登り返す。今まで歩いてきたところを眺める。
風景も見飽きたのか、2日間、きつかった疲れが残っているのか、気合いを入れ直して50分歩いて10分休むペースで進む。草むらにハクサンフウロの花が顔を出し、先に行くとリュウキンカが咲いていた。
岩稜帯に入ると、慎重になるので更に時間をとる。振り向くと稜線を境にして東側はガスで見えない。
12時、常念岳。若い人と写真を撮り合う。
頂の下で、ガスを使って湯を沸かしラーメンを食べる。近くに休んでいた人は常念小屋のテント場に住んでいた。エベレストトレック代表のM氏。夏のヒマラヤは雨季なので、ここでトレッキング案内をしていた。この後、大天井に行くのは厳しいので常念小屋で泊まるのを勧められる。14年前に逆コースで来た時よりペースが遅かった。年輩の男は、常念小屋に泊まるのか、のんびり過ごしている。
12時50分、ルートを間違えないように降りていく。岩の間に咲くキバナノコマノツメに足がとまる。
今度は松本の丸の内中学生グループに遭遇。揃いのジャージーに校章だろうか雪結晶のマークを付けていた。先生の指示でルートを避けてくれるが、ここでも時間がかかってしまう。
14時5分、常念小屋にチェックインできた。早速、外で携帯を使って大天荘に連絡したが、繋がらない。スタッフの古山さんに事情を伝えると、裏のカバーを開けて白いところを操作。繋がった。ありがたい。早速、大天荘に連絡、事情を言ってキャンセル。「連絡ありがとうございます」
他に、白馬にいる従兄弟に一日遅れることを伝える。26日、携帯が使えるところで連絡することになった。中学生が2階、関係者と一般登山者は屋根裏のような3階にアサインされる。1階のベンチで生ビールを飲む。ここから槍が良く見えた。夕食まで一休みする。目を覚ますと、隣りの白髪男から「良く寝てましたね」。同年齢。福井在住、現役の時は東京で都市計画の仕事をしていた。話は大飯原発のことになり、再開させた知事の姿勢を評価。知事は福井工業大学での技術者養成に積極的だった。明日は徳尾に出て平湯から乗鞍岳を登って帰る。17時から中学生の食事が始まり、我々は19時からだった。常念岳で会った老人は缶ビールを飲みながら黙々とカツを食べている。食後、明日の仕度をしてヘッドランプ、水、を近くに置いて寝る。
Chougatake( 2644m) in Nagano pref.
Records:Jul23
7:50-8:55 Walk from MyojinKan to TokusawaEn.
9:00-9:50 Climb zigzag among forest.
10:00-10:50 Climb to 1975m high.
11:00-11:50 Climb to 2235m high.
12:00-12:50 Climb to 2427m high and take meal.
13:30-14:00 Climb to Mt.Choubeiyama(2565m).
14:00-15:15 Down and up slowly to Mt.Chougatake(2644m).
15:15-15:35 Down to Chougatake hut and stay.
Jyonendake( 2857m) in Nagano pref.
100Famous mountain in Japan
Records:Jul24
6:20-12:00 Climb ridge from hut to Jyonendake(2857m) enjoying to see North Alps,
beautiful flowers and grouse.
12:50-14:05 After taking meal,down to Jyounen lodge and stay.
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