グランパの日記Akihata's Diary [登山mountaineering]
1.2000年6月16日(金)
2.単独行
3.自家用車
4.地図:国土地理院1:25000両神山
昭文社・山と高原地図25雲取山・両神山
3時半、起床。4時過ぎ、出発。八王子まで高速道路を使い、国道16号線を北上、多摩川を渡っていく。トラックが連なり、排気ガスが漂っている。小谷田で左折、国道299号線に入り、飯能を通過、西武池袋線に沿って谷あいを登って行く。正丸トンネルを過ぎると、下りになり秩父三四ヶ所の8番寺を通って街に入る。秩父鉄道、荒川を越えて尾田薪のコンビ二でオニギリ等食糧を調達、両神小鹿野線道路を遡っていく。どんよりした天気で山は見えない。山里の村を次々と通過して日向大谷に着く。
7時25分、民宿「両神山荘」の脇から登っていく。「山頂迄5.6キロ」「犬は連れ込まないで下さい」という表示があった。森の中に入ると右手に鳥居と観蔵行者像が奉られていた。石像や石碑が続く。足元を見ながら歩いていると、蝮が半分、道に出ていた。ツツジが咲いていた。
七滝沢分岐点を過ぎると、川に出る。冷風が気持ち良い。
山腹に切った道が斜めになっており、昨日迄降っていた雨のせいで滑りやすい。朝の日差しが段々と強くなってきた。
8時半、ハイカーが降りてきた。「ツツジの花は咲き終わっている。人が来ないので気持ちいい」序に休みをとる。その間に下から登ってきたハイカーが通り過ぎる。風のせいか動物なのか、ザワザワした音が谷の奥から聞こえてきた。再び登りだすと、杉の大木が道に沿って立ち、修験道の趣きだった。仏法僧の鳴き声が響き渡る。
9時10分、「弘法の井戸」に着く。パイプから水がチョロチョロ出ていた。急登もジグザグになっているので登りやすい。「ブッポウソウ」と鳴くコノハズクの声が聞こえてきた。20分後、清滝小屋に出る。
清滝小屋
先行したハイカーは、今朝前橋から白井差口から登ろうとしたが、所有者の事情により閉鎖されていたので、日向大谷まで車でやってきたという。登山者のためのトイレを県と環境庁に申請したが、受け入れられなかったためだそうだ。鎖場が続く。
9時50分、一位ガタワの尾根に出る。ここに「白井差への道を廃止するー土地所有者:山中豊彦」と書いた看板がかけてあった。
羽虫のまといつきたる顔の汗
蛇のごと土より這ひし樹根かな
尾根伝いに歩いていき、左手に「のぞき岩」への道を降りていく。絶壁の下には原生林が山稜を覆い、はるか下からセセラギの音が耳に届いてくる。山ツツジの花をはじめて見る。ホウノキや栂の樹林の中を歩いて両神神社奥社を通り過ぎる。狼の狛犬像が一対座っていた。
前方に関越自動車道から見えた両神山が現れる。
一反、降りて富士見坂を登る。更に鎖場を登って頂きに達する。
岩に立つ石碑や、奥の院の銅製祠があった。ここにも狼信仰の名残、狛犬が立つ。遠く、残雪の富士山が霞んで見えた。手前に雲取、甲武信の尾根が続いている。狭い頂上でオニギリを食べながら、太田から来たハイカーの話を聞く。三四ヶ所巡礼を3回に分けて成就、その締めくくりとしてやって来た。
12時5分、年配のハイカーや若者がやってきたところで下山。しばらくして駐車場にいたカップルに会う。両神神社の先、鈴ヶ坂から七滝沢道を降りていく。最初に現われた滝で、水しぶきを浴びながら水筒に水を補給、頭を突き出し、汗をふき取り、さっぱりする。鎖を使って断崖を降りる。
苔茂る岩肌に水が滴っている。絶壁を滝が飛び降りるように細長く落ちていく。
谷向いの山は絶壁で、原生林が岩にまといついていた。この道は今日一日人間が通っていなかったようで、蜘蛛の糸に引っかかる。
蜘蛛の糸はらいて降りし山一人
14時、木々を切り開いた広場に出る。真新しい木製テーブルとベンチが置いてあった。天武将尾根を仰ぎ見る。一服して、ぐんぐん下降する。「増水時、悪天候時は通行禁止」という看板が立っていた。確かに雨が降ったら、この道は通れない。ベージュ色の蛙以外、生き物には会わなかった。
14時45分、再びベンチに出る。周囲は原生林。残っているチョコ、チーズを食べ、水を飲む。リュックも軽くなった。杉林に変わったところで会所に戻る。
15時20分、駐車場。汗を拭き、靴下や衣類を着替えて出発。帰りは三峰口の方に行き、国道140号線に出て長瀞から熊谷を通り、国道17号線で家に帰る。途中、周波数1620で高速情報を聴くと関越自動車道が渋滞していたからだが、17号線も混んでいて、家に着いたのは20時を過ぎていた。
*山名の由来
イザナギ、イザナミの両神を祀った山説。日本武尊が東征の折り、この山を8日間も見ながら旅を続けたところから「八日見山」と名づけ、宗教的な竜王と結びつけ竜神となり、両神に転化した説がある。
Ryokamisan(1723m) in Saitama pref.
100Famous mountains in Japan1.Access:Car is better.Chuo expressway HachioujiIC→national road16,299,pref.279,Hyugaooya
2.Information: Ryougami tourist association(0494-79-1100)
3.Season:Apr to Nov
Records:Jun16
7:25-9:10 Climb from Hyugaooya (630m) to Koubounoido.
9:10-9:50 Climb to Kiyotaki lodge(1280m) and Ichiigatawa.
10:00-11:15 Down and up ridge to peak and take meal. You can see Mt.Fuji if it’s fine.
12:05-15:20 Down to Ryougami shrine and to Kiyotaki using chain,
take Nanatakisawa route and back to starting point.
コメント 0