グランパの日記Akihata's Diary [登山mountaineering]

                                  英彦山(1199.6m

1.2000年1月23日

2.交通:電車・博多―英彦山¥1250 バス・英彦山―神社下¥340 

         電車・英彦山―田川後藤 バス・田川後藤―天神¥1350 

3.地図:国土地理院1:25000英彦山

   昭文社:山と高原地図55・福岡の山々

1月23日(日)曇、霧

5時起床、雨の中を博多駅まで歩く。6時11分、若松行きの電車に乗り、7時11分、新飯塚で乗り換える。7時27分出発、23分で田川後藤寺に着く。8時9分に発ち、35分で英彦山駅に着く。同じ電車から白人青年が降りてバス乗り場に立つ。サンフランシスコから来た小倉高校の英語教師で、友人の家に呼ばれており、友人の車を待つ。その間に神社下行きバスがやってきたので乗り込む。

 9時15分、神社下に着き、石段を登っていく。杉並木の階段を登ると奉幣殿に出る。1616年、小倉藩主細川忠興が再建のため寄進した国宝。桃山建築様式の大講堂で、表参道に向う団体が雨合羽を着て出ていった。こちらは玉屋神社に向う。

          霊山の一人瞑想冬の道

 ゆるやかな登りを辿っていくと、汗ばんできたのでスウェーターを脱ぐ。再び登っていくと、頭上に鹿が見下ろしていた。尻が白く、他は焦げ茶色をしている。カメラを出した時には消えていた。杉林を昇り降りする。杉田久女「谺して山ほととぎすほしいまゝ」の句を思う。俳句を友人から教わりながら始めたが、やる気になったのは、この句に出会ってからだった。後でわかったことだが、彼女は下5を得るために毎日のように英彦山に通ったが、句にならず、家に帰ってしばらく経った夜中に思いついたという。山もそうだが、汗をかいてこそ達成感を味わえる。

 10時30分、玉屋神社に出る。般若岩という大岩の下に建てられていた。

200012301.JPG社殿200012302.JPG玉屋神社

神社の横の窟から清水が流れている。

tamayashrine.JPG

 更に30分歩いて大南神社に着く。ここは岸壁から半分、社が出ている。天火明命を祀っている。次に鬼杉に向う。樹齢1200年、周囲12.4m、高さ38mの巨木だ。以前は80mあったという。

200012303.JPG鬼杉

石段を一歩一歩登っていくと、材木石に出会う。火山で噴出したマグマが急に冷えて固まった安山岩の柱状節理。

200012304.JPG材木石

鬼杉伝説では、鬼が社を建てようとして刈りだした材木の残りとなっている。更に鎖を使って登っていくと雪が残っていた。

12時45分、南岳登頂。ここには彦山大権現が奉ってあり、その奥に三角点の白い木が立っていた。

200012305.JPG彦山大権現

200012306.JPG南岳山頂

「英彦山綜合年表」によれば、最初、日の神の子の山であることから日子山と呼ばれていたが、弘仁3(812)年、4代目法蓮が嵯峨天皇の勅を受けて彦山と改め、享保14(1729)年、霊元法皇の院宣で現在の英彦山となった。太陽信仰の霊山で出羽の羽黒山、奈良の大峰山と並ぶ日本三大霊山。南側にあるコンクリート製の避難所には展望所が設けてあるが、霧で何も見えない。一度降りて上る。

13時10分、中岳(1188m)に着く。久留米からきた団体が神社上宮を占拠していたので北岳に向う。修験者が通った道で、ブナ林の中を歩く。

          雨降りて英彦山霧氷滴なり

13時45分、北岳(1192m)。ここは最も聖なる奥の院だった。奇岩の脇を通り、果てしなく続く石段を降りていく。

200012307.JPG

高住神社に出る。聖牛像があった。豊前坊という寺院の名前の旗が立っているところからして神仏習合の社だろう。ここは天狗の棲み家とされてもいた。英彦山修験では、豊前坊の石と最初に通った玉屋窟の水を壺に入れて護摩を焚く秘伝があるという。浄水場で水補給し、神社下バス乗り場まで急ぎ足で降りていく。途中、駐車場の迂回道を通り、杉林の歩道を歩いていく。

別所駐車場を目標に複雑にからまった道をショートカットして歩いている内、舗装道路に出たので、そのまま歩いて行く。様子がおかしい。民家があったので聞くと、北坂本の方で旧参道を歩いていた。駅まで3km、里山風景を満喫しながら林道を降りていく。別所川内川に沿って車も人も通らない道で日本3大修験の霊峰の麓もひっそりとしていた。修験道とは、見える自然と歴史の世界と見えない自然と山岳信仰の世界を歩くことかと思った。振り返って山を眺めると、種田山頭火の句が浮かんでくる。

          すべってころんで山がひっそり

 英彦山駅に出る。

200012308.JPG英彦山駅

田川後藤寺に出て、天神バスセンター行きの特急バスに乗って帰る。

     Hikosan(1200m) in Fukuoka pref.  

                      200Famous mountains in Japan

1.AccessRailway HakataIidukaTagawaGotoujiHikosan station

            HikosanJinjyashita by Soeda town bus

2.Accommodationgovernment institution Hikosan(0947-85-0121)

                one night two meals6000yen               

3.InformationSoeda town office(0947-82-1231)

4.SeasonSep to Apr

RecordsJan23

9:15-10:30  Walk from Jinjyashita(630m)road stair approaching to Hikosan shrine (720m)and Tamaya shrine.

10:35-11:15 Walk to Ohminami shrine.

11:20-12:45 Walk to Onisugi(devil cedar)and climb to Minamidake(1200m).

12:50-13:45 Walk to Nakadake(1180m) and Kitadake.

13:50-14:20 Down to Takasumi shrine.

14:20-16:00 Walk to Jinjyashita and take bus to Hikosan station.


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