グランパの日記Akihata's Diary [登山mountaineering]
1.2000年10月13~14日
2.ツアー:アミューズトラベル 費用18500円+保険金¥500(救援者費用100万円、死亡・後遺障害1754万円等)
3.地図:国土地理院1:25000巻機山
昭文社・山と高原地図⑮越後三山
10月13日 (金)
22時半、新宿駅西口。中央口の地下を降りていく。通路は人・人・人、流れに入って動く。京王電鉄口の方から階段を上がると安田生命ビルが見えた。街角で「アミューズ・トラベル巻機山」と書いた看板を持っている女性に会う。名前を申し出る。中型のワインカラーバスがやってきた。皆について乗り込む。座席表の6番窓側に名前が書いてあった。今回は満席で男10名、女12名。
23時、定刻に出発。山本さんがマイクを持って、ガイド、運転手の紹介に続き、スケジュールを伝える。
「三吉パーキングで休憩。その後、車内を消灯。六日町ICで降り、1時頃コンビ二前に駐車。トイレのある桜坂駐車場で朝食をとっていただいた後、出発します」
その後ビデオでNHK百名山「巻機山」を放映。一般道路に出て、車が曲がったり、停まったりしたせいか、目を覚ます。外は雨だった。
10日14日(土)雨のち曇り
4時過ぎ、バスがしばらく停まり、更に動いてから停まった。桜坂駐車場に着く。
4時半、山本さんが話す。
「雨が降っていますので、登山口までやってきました。予定より30分遅れて出発します。これより朝食を済ませて下さい。昼食の弁当を配ります」
弁当は袋の中にはオニギリ2つ、アンパン1つ、ビタミンゼリー1つ入っていた。用意した朝飯と変わらない。ウーロン茶を飲みながら、腹に詰め込んでおく。レインウェアを着て、スパッツをつけ、着替えやサンダルを袋に入れてバスに置いていく。外は思ったより寒くない。ヘッドランプをつけてトイレに行き、小用を済ます。
5時半、小市ガイドの掛け声で準備体操。薄明、小雨の中を出発する。行き先に近かった為、ガイドの後ろ、女性2人の後について歩く。40分歩いて休憩。泥々の山道を黙々と登っていく。所々で動物の排尿の臭いがした。井戸の壁を登る。
薄明や枯葉踏みゆく越後山
7時、5合目の焼松展望台で休憩。雨も止んできた。見晴らしの良い所だが、米子沢の滝の音が聞こえるだけだった。
雨やみて滝音高き五合尾根
7時50分、6合目の展望台で休憩。黄葉と桃色の実を見ながら登る。ゆっくりと、確実に登って行く。ブナ、カエデの葉が淵の方から黄色くなり、笹の葉に鳥の糞がついていた。女性ハイカーは相変わらず姦しい。登山経験を次々と披露している。ダケカンバ、ミズナラの林の中を進む。低木帯の急斜面を登る。
8時40分、檜穴の段で休憩。ここから先は紅葉がはじまっていたが、赤い色はダケカンバの実だけだった。
七合目の物見平(1564m)を通過。丸太棒で階段にした井戸尾根を登っていく。
9時20分、前巻機山(1861m)登頂、9合目だった。風が冷たいので、写真を撮ったら直ぐ出発する。
9時40分、避難小屋に降りてトイレタイム。ここから笹原をぬって木道を登り、頂上をめざす。
分岐点では、先行した3人組がリュックをデポしていた。なだらかな登りの後、下る。ガイドが止まり「頂上を過ぎているようですので戻ります」。百名山なのに、標識も三角点もなかった。
10時20分、植生保護のマークがある所に戻る。ボランティアが行政と連携をとりながら植生保護に努めていた。丁度、雲が切れて八海山の尖った峯峰があらわれ、右手に駒ケ岳の一部が見えた。
牛ヶ岳の右下にダム湖がある。奥利根湖だろうか。反対側には割引山。避難小屋の方は草紅葉のジュータン。斑が入った皮が敷かれているようだった。3つの池糖が見える。小市ガイドが案内する。
「左の小さな池が、かって一番大きかった。雪が運んだ土が溜まっていき、20年後には埋まってしまうと言われています」
草紅葉緑かすかに残しをり
11時20分、避難小屋に戻って昼食をとる。別のグループがベンチを占拠しており、草原に座って食べる。ここは頂上より暖かい。山本さんがココアをペーパーカップに入れて皆にサービス。熱くておいしかった。頭上は天気回復の症候、層積雲が高くたなびいていた。秋だ。
11時50分、出発しようとしたら、大パーティがやってきた。川崎市民登山80名。待っている内、巻機山が見えてきた。なだらかな山容で草紅葉が鮮やかだった。
駒ケ岳から見て黄金色に輝いていたというのもわかる。歩きながら鑑賞する。カメラが趣味の男2人は、盛んにシャッターを押している。割引山の方は、雲の出入りが激しい。全貌が見えたのは一瞬で写真に収まらなかった。
同じ道を戻っているのに景色が違う。紅葉真っ盛りの所を降りて行く。
7合目迄の井戸尾根は、庭園のようだった。何度か足を止めて写真を撮る。
天狗岩は切り立っており、人を寄せ付けない。途中、50分毎に休みながら降りていく。7合目以降は樹林帯の中。足元がすべりやすく尻餅をついている人が出てくる。山本ガイドやカメラマン達と山や写真の情報交換をする。アミューズトラベルは福岡に本社があり、東京地区は未だ新しい。スタッフも5人だけでやりくりしている。海外登山は各地区から参加するので、直ぐ一杯になってしまう。「キリマンジャロは12月と2月に予定していますが、20人単位、既に一杯です」序に状況を聞いておく。今まで無事故で、70歳の女性も完登している。
15時15分、駐車場に戻る。汚れた靴やレインウェアをトイレ近くの水場で洗い落としに行く。一つの蛇口では時間がかかるので、ビニール袋をもらって靴を入れ、バスに乗る。
15時35分、出発。臨席のA氏と湯沢温泉に着く迄、酒を飲みながら話す。会津出身の山男で現在稲城市に住んでいる。百名山の内76座登頂、尾瀬には福島県側から50回程行っている。小学生の頃、朝日連峰に登るのに身体を浄め、米を持って山の神社に奉納するといった話から、熊肉を食べたことや、道に迷ったハイカーを救助したこと、「八甲田山死の彷徨」と同じような経験を吾妻山でしたこと等、尽きなかった。
16時15分、温泉に入る。汗を流し、着替えて、ビールを飲み、富士見酒店で自家製の吟醸酒「巻機」を買ってバスに戻る。福岡出身の女性ハイカーは、風呂に入らず、馴染みの酒店に行って「越しの寒梅」を仕入れてきた。
17時、定刻に出発。途中、高坂ICでトイレタイム。再びスランバーマスクに耳栓をして休む。高速を降りてから目がさめる。
20時半、予定より30分早く、新宿駅西口につく。
付記:百名山巡りに熱中しだした頃、アクセスが便利なので一度、ツァーを利用してみた。偶々、2009年7月のトムラウシ、今回(2012年)の「万里の長城」遭難を起こした会社を利用したことになる。
上記したように、事前調査をしていないので頂上がどこかわからなかった。このレベルですんだし、終了後、集合写真を送っていただいている。ガイドの質に問題があるのは確かだが、生存者は防寒具を用意している。利用者は自己責任という気持ちで、体調を整え、携行品を準備して、不明な点は自分で確認する態度が必要と思っている。
Makihatayama(1967m) in Niigata pref. 100Famous mountains in Japan
1. Amuse travel Tour
2. Information:MinamiUonuma city Shiozawa branch(025-782-0250)
3.Season:Jun to Oct
Records:Oct13
23:00-4:05 Shinjyuku-Sakurazaka by Tour bus.
Oct14
4:30-5:30 Take breakfast and stretch.
5:30-7:00 Climb from Sakurazaka(740m)40minutes and take rest to 5th stage.
7:10-7:50 Climb to observatory.
8:00-8:40 Climb to 7th stage(1564m).
8:45-9:20 Climb to MaeHataoriyama(1861m).
9:20-9:40 Down to refuge lodge.
9:45-10:20 Climb to peak.
10:45-11:20 Back to refuge lodge and take meal.
11:50-15:15 Back to starting point.
15:35-20:30 Back to Shinjyuku by Tour bus.
コメント 0