グランパの日記Akihata's Diary [登山mountaineering]

四国百名山の旅②

剣山(1955m)

地図:国土地理院1:25000剣山

   昭文社:山と高原地図62四国剣山

11時19日(月)

4時前に起きてしまう。ザックを担いで食堂に降りると、弁当とインスタント味噌汁が用意されていた。ポットにお湯を入れ、お茶を飲んでから外に出る。

満天の星に獅子座流星群がピュッピュッと突っ切っていく。上から下が多いが、別の方向に走っていくのもある。山の上に何やら薄明るいところがあった。四角になっていた。車は一発でエンジンがかかりホッとする。しばらくエンジンを暖めている間、窓から流星を眺める。こんな宇宙ショーは始めて。

5時前に出発。路面は凍っていなかったが、慎重に走る。この時間に対向車が現われた。よさこい峠に出て右折、くねくね曲がりながら降りていく。見上げると絶壁だった。日本列島の中央構造線が通っていることを実感する。両脇には枯葉が寄せられていた。

分岐点に出る。車を停めて確認。夜空には未だ流星が見えたが、頻度は減っていた。名野川から吉野川になった川に沿って走る。集落を過ぎ、ダムの脇を走る。ライトアップして走っていたら対向車にまた会う。やがて橋に出る。渡ってしばらく走らせると少し登っていく。不審に思い、橋まで戻り、別の道を走る。しかし余り使われた道ではなかった。その内、橋を渡った地点に戻る。オニギリを食べて一息つく。看板があり、大森山中継所と書いてあり、脇に長沢ダムまで8.4キロとある。今度は安心して走る。次第に明るくなってきた。ダムから更に走っていくと、国道194号線に出た。予定より30分遅れてしまった。

本川トンネル、更に寒風山トンネルを越えていくと、下りになる。2車線なので思いっきり飛ばせる。更に29キロ走って国道11号線に出る。右折して7キロ、「いよ西条」から高速に入る。7時。すっ飛ばす。

時速100キロ、更に下りになると120キロになる。左手は瀬戸内海。川之江に近づくと3本の大きな煙突から白煙が真っ直ぐ立っている。無風。川之江ジャンクションで徳島自動車道に入る。今度はトンネルが多くなり、片側一車線になる。幸、車が通らないので、ここも目一杯走っていく。池田地区に入ると霧がかかっていたが、更に長いトンネルを過ぎると晴れていた。吉野川を渡り、美馬ICで降りる。剣山まで43キロ。

8時5分、吉野川を渡り、国道438号線を走行。途中、ガソリンを満タンにしておく。貞光町を過ぎると、段々と山間に入る。道も狭くなり、トラックが来ると、交差できるところまでバックする。一宇村の幾つかの集落を通り、貞光川を遡っていく。木屋平村に行く道と分かれ、剣山に向う。葛籠では剣山への登山道があった。第2ヘヤピンではキャタピラーが道をふさいでいた。若者が運転台に乗り、道を開けてくれる。どんどん高度をあげていく。第7ヘヤピンの後、スキー場を過ぎる。更に登って尾根に出ると、前方に雪をかぶった剣山が見えた。

DSC00090.JPG見ノ越から

見ノ越に降りていく。リフト乗場の駐車場に車を停める。バスに乗ってやってきた小学生のグループが先生に引率されて注意事項を聞いたあと、リフトに向っていた。

9時30分、剣神社の階段を登っていく。参拝してから登山道を歩く。リフトの下を潜っていく。丸亀からきた夫婦を追い抜き、リフトに沿って登っていく。マイクからの解説と音楽がうるさい。ブナ林の中を歩く。

DSC00092.JPGブナ原生林

            霊山のマイク騒がし秋の空

 西島神社の下を通り、リフト終点の西島駅に出る。小学生の遠足組が、真っ直ぐ山を目指していた。大剣神社への脇道を行く。日が差さないせいか雪が残り、霧氷が続く。ダケカンバ、ウラジロモミ、コメツガなどの枯枝が凍り付いていた。細道にカメラマンが三脚を立てて、朝日が霧氷を照らす光景を待っていた。

 10時40分、大剣神社に出る。奥に御神体である石灰岩がそそり立っていた。

DSC00094.JPG大剣神社と石灰岩

 毛糸帽をとって参拝。厄除けの御神酒は無料だった。90m下に行ったところに名水百選の御神水があるが、汗をかいていないのでパス。顎に黒髭をはやした青年神官に聞く。「[天涯の花]のモデルはいらっしゃるのですか」「おりません。あれは小説です。宮尾登美子さんは、ここに3回取材に見えました」

 ここから四国の山々が一望できた。乾燥注意報が出ているので雲一つない。神官が教えてくれる。「手前の山は三嶺、右奥に遠く見えるのが石鎚山です」

DSC00093.JPG左、三嶺

昨日はガスっていて見えなかったのが見えた。登っていくと雲海荘の下を通り、頂上ヒュッテの脇の階段を登ると高原に出た。

DSC00102.JPG

平家の馬場。昔、屋島の戦に敗れた平家の落武者が兵馬の調練をしていたところだ。その時、士気を鼓舞するため大岩の上に安徳天皇の剣をのせたので、太郎(ぎゅう)山から剣山と改められたという。原っぱの上の木道を歩いて剣山山頂につく。絶景だった。

DSC00096.JPGDSC00100.JPG

DSC00097.JPG次郎笈山(ジロウギュウ)

三嶺の左奥に土佐湾岸が見え南側は次郎笈山。そこに向って2人の中年女性ハイカーが座って食事をとっていた。頂上には石が丸く積まれており、端に背を向けてロッジで作ってくれたオニギリを食べる。やがて小学生達がやってきた。麓の木屋平(こやだいら)小学校分校生徒全員15名と先生達。

DSC00099.JPG積み石

ヒュッテの管理人が解説していた。

「ここには年間10万人やって来ます。この積石は、凍った土が溶けると土が崩れてしまうので高さを保つために石を積み、注連縄で囲っています。この馬場にはコトギリ草、キリン草、マイズル草やリンドウがあります。あの建物は測候所です。気象衛星が発達したので、今年の3月に廃止されました。50年務めました。植生を保護するために張ってありますが、このロープは1年で切れてしまいます。雪が凍り付いて重くなり、風が吹いて擦り切れてしまうのです」

寒いので生徒の中で、おしっこが我慢できなくなって立ち上がって出ていく。話しが続く。

「昭和41年、見ノ越への道が出来てから生態系が乱れています。ツキノワグマは3頭発見されているだけになりました。テンが増えたため兎が激減しました。オジサンが若い頃は木屋平から穴吹川を遡って一ノ森山を経由して登りました。それから8時間かけて、あの三嶺に行きました。昭和36年から山の生活をしていますが、一番の思い出は電気がついたことです。四国電力が地下ケーブルで麓から8キロ繋げています。モーターを回して水が運べるようになりました」

ほか、小学校に講演に行ったときの質問をもとに、小学生が興味をもつことを話していく。一番こわいのは雷、動物では人間などなど。終ったところで、生徒達と一緒にお礼の挨拶をする。一行は測候所の日当たりの良い場所に並んで昼食をとる。丸亀からの夫婦に再会、車で2時間半かかると聞き、猪熊弦一郎現代美術館に寄っていきたくなる。しかし、松山空港に戻るときには暗くなり、不測の事態が起きると間に合わなくなるので諦める。

今度は、真っ直ぐ下山。途中、リフト乗場に出、料金を聞いてみる。片道千円。ストックを使ってホイホイ降りていく。

13時、神社の登山口に水場があり、靴とストックを洗う。車に戻り、足腰をストレッチしてから運転。「みどりの一里塚」まで烏が頭上を舞っていた。名古屋ナンバーの車についていく。一宇村では、道にお婆さんがいるので止まって通り過ぎるのを待つ。トラックが来ると広いところまで戻る。それでも一気に高度240mまで降りた。美馬ICから高速に入る。

14時50分、吉野川オアシスに入り、残飯を食べトイレに行く。

DSC00103.JPG吉野川ハイウェイオアシス

平均時速100キロで走る。1300ccの車でも、一人だと軽いせいかスピードが出る。車は今まで2万キロ走っており快調だ。「いよ西条」を過ぎ、石鎚山SAで再び休憩。遠く石鎚山が、反対側は瀬戸内海が見えた。

DSC00104.JPG石鎚山SAから

DSC00105.JPG石鎚山ハイウェイオアシス

松山に近づくと車が増えてスピードが落ちる。高速を降りて国道33号に入る。空港への道を走っていったが、肝心のレンタカーを返す場所がはっきりしない。一度、空港に出て携帯電話を使ってやりとりしながら事務所に着く。近くのコスモ石油でガソリンを満タンにし、満タン証明のハンコを押してもらって戻る。

17時10分、空港まで車で送ってもらう。2階のレストランでビールを飲み、小魚をすり身にしたジャコテン定食をとる。食後、カウンターに行ってチェックイン。168便は20時5分に出発、ぐっすり休む。羽田空港では沖止めに駐機、バスに乗ってターミナルビルに行く。

Tsurugisan(1955m) in Ehime pref. 100Famous mountains in Japan

1.          Accesscar is better. Tokushima Expreeway MimaICnational road438,Minokoshi          

2.   AccommodationTsurugisanChoujyouHut(Unkaisou)(088-623-4533)one night two meals7500yen

3.   Information:Naga town Kizawa branch(0884-65-2111)

4.   SeasonMay to Nov

RecordsNov19

9:30-10:40  climb from lift parking(1400m) to Ootsurugi shrine(1784m).

10:50-11:30 climb to TsurugisanChoujyouHut  and peak.

12:20-12:50 down to Katanagake no matsu and back to starting point.


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