グランパの日記Akihata's Diary [登山mountaineering]

                                      西吾妻山(2035m)

1.2000年7月17日

2.単独

3.交通:新幹線 仙台=福島(06:05-06: 50 )福島=米沢(07:01-07:48バス 米沢=白布湯元(08:00-08:41) ゴンドラ&リフト湯元駅=天望台(09:00-09:30) バス 白布温泉=上杉神社(15:53-16:25)新幹線 米沢=山形(17:40-18:13快速 山形=仙台(18:27-19:41)

費用:新幹線:仙台―福島¥3070 JR:福島―米沢¥740 ゴンドラ・リフト:湯元―展望台¥1500 バス:白布温泉―上杉神社¥700 新幹線:米沢―山形¥2620

4.温泉ほか:西屋旅館の湯¥400 上杉記念館¥310

5.地図:国土地理院1:25000吾妻山、天元台、白布温泉

昭文社・山と高原地図⑪磐梯・吾妻

7月17日(月)

4時50分起床、トイレで頑張ったが排便出来ずに出発。街には若者が屯していた。

5時半、仙台発特急北斗号は全席寝台で福島に行くだけでも8千円以上かかるので新幹線にする。5時50分に改札オープン。自由席のある車両に向かう。途中、伯養軒でオニギリセットとウーロン茶を買う。6時5分発やまびこ110号は、車庫停電のため遅れるとの案内。その間、続々とビジネスマンがやってきて並んで待っている。月曜の朝、単身赴任者が出勤する姿。15分遅れで出発。二つ目の福島には6時50分に着く。

 一反、改札を出て米沢迄の切符を買い、5番線に行く。2両編成。各自、外からボタンを押してドアを開け閉めする。車内冷房の電力節減に協力している。

7時1分、定刻に出発。複線だった。うっそうと繁った緑の中、駅は雪や風除けのためかドーム状になっている。長いトンネルを過ぎたところで「峠」という駅につく。いかにも峠の雰囲気。電車は直ぐ降って行く。快晴だった天気も、トンネルを幾つか越えると曇ってしまう。

米沢駅は新しいが簡素。駅内のコンビニで食糧を調達。他の電車から来た通学生がどっと出てきて列をなして歩いて行く。

0071701.JPG米沢駅

8時5分、白布湯元駅行きのバスが出る。上杉神社の近くを過ぎ、単線の米坂線を越えて行く。「興譲館」口では、英語教師らしき白人女性が女生徒と一緒に降りて行く。

8時48分、湯元駅。ロープウェイのある建物に入り、トイレに行っておく。

9時、切符を買って乗り込む。16人乗って出発。高度差350mを5分でつく。

71702.JPG天元台駅

天元台ホテルは廃業していた。次のリフトは、3回乗る。夏場のリフトでは最長という。トンボと一緒に動いていく。下に植えている草木に名前のプレートがついていた。「うらじろようらくつつじ」「のりうつぎ」「おおしらびそ」「くまのみずき」・・朝露が少し残っていた。

 9時20分、2回目のリフトは、2人用の席。ゆったりと登って行く。ハクサンチドリの花が咲き、樅の木が増えてきた。次のリフトでは、バーを卸して動き出す。高さ7mを動くので安全上必要だ。

71703.JPG

石楠花が下に咲いていた。

71704.JPG石楠花

空気も一段と冷えてきた。スキーコースを越えて行く。

9時45分、高度1820mの北望台に着く。登山用の道に行く人はいない。昨日迄雨だったせいか、所々ぬかるみになっている。オオシラビソ林の中を登って、かもしか展望台に出る。石の上を歩きながら展望の良い所を探したが、ガスが下から吹き上がってきて駄目だった。再び登山道に戻り、木道を歩く。山茶花、コバイケソウの花が咲き、蜂がコバイケソウの花に群がっていた。孔雀蝶が休んでいる。

71706.JPG孔雀蝶

脚立をセットして写真を撮っている人達は、アングルや光線がピッタリする迄じっと見つめていた。

71705.JPG

    コバイケソウ吾妻湿原独り占め

 雪渓を渡ると、遠くに一切経山の雄姿が見えた。ワタスゲ、チングルマやイワカガミの花も咲いている。反対側、グランデスキーの方に車を置いて登って来た夫婦に会う。東吾妻山を近くに見ながら登って行く。梵天岩の脇を通り、吾妻神社の見える岩場天狗岩に出る。

71707.JPG右、天狗岩

 神社前で2人と別れ、西吾妻山に向かう。しばらくすると、ぬかるみがひどくなる。ストックを持ちスパッツをつけて歩く。

11時30分、西吾妻山登頂。あっけなかった。

71708.JPG西吾妻山頂上

これでは登山にならない。オオシラビソの林の中でパンを食べ、水を飲んでいたら、忽然と女性ハイカーが現れる。福島から車で天元台迄やってきて、これから西大巓迄行って帰る。あそこ迄行くと桧原湖等が見え見晴らしが良いという。

「若女平(ワカメタイラ)コースは一度行きましたが、単調で長いですよ」

西大巓が近くに見えてきた。木道を歩き、西吾妻小屋手前のT字路で別れる。

71709.JPG西吾妻小屋とコバイケイソウ

71710.JPG

右折して林の中に降りて行く。登山道は小川のようになっていて、ひたすら石と泥と根っこの上を降りて行く。延々と同じ動作を続け、修行気分で足元を見ながら1時間。潅木の中を歩いていると、小鳥の動きで足がとまる。ウィチーチー、ウィチーチーと鳴いている。

       梅雨明け前蜘蛛糸わけて一人行く

 13時、曇ってしまい、お化けでも出そうな森の中だったが、木洩れ日が差してくると気分も心地よい。汗の臭いで虻が近づいてきたので、虫除けスプレーを首と手にかける。(翌日からアレルギーが出てしまう)

 14時、広場に出る。後ろに西吾妻山が見えたが、特徴のない山容だった。登頂迄が簡単だったが、滑りやすい下りを続けたせいか償いは終えた気持ちになる。途中、行動食をとっていたので、昼食をとらずに歩く。風景はブナ林に変わり、道もゆるく、ぬかるみもない。しかし湿気が増えてきた。途中、見晴らしの良い所が一ヶ所あり、そこからさっき通った天元台の建物が見えた。

71711.JPG左、北望台、右、展望台

 その後、鬱蒼とした杉林に入る。殺伐とした風景に羊歯や下草が生命の証を見せていてほっとする。

 15時過ぎ、川を渡る際、小さな滝があった。

71712.JPG

 今朝、バスで通った道に出、温泉に向かう。バス停留所の近くに西屋旅館があった。

71713.JPG西屋旅館

 丁度そこから箱を持って出てきた男性に一風呂浴びられるか聞くと大丈夫。荷物を玄関に置き、靴を履いたまま中庭に入り、男湯 に入る。脱衣して露天風呂かと思い、外に出たが見つからない。丁度2階の部屋から顔を出していた客に聞く。お風呂は脱衣場の向かい側にあった。時計をつけていく。1人の年配客が湯に浸かっていた。温泉巡りをして楽しんでいる隠居。湯は熱い。じっとしてる。滝湯をすすめられる。仕切られた奥に3本の湯が屋根近くから落ちていた。

1本は耐えられる熱さだが、他のは我慢できなかった。早々に出て上半身裸のままで玄関に戻り、丸首シャツを着て缶ビールをグビグビ。パンフをみたら、湯滝の宿で茅葺き入り母屋造りで2百年以上の歴史がある。NHKで雪の中を放映していた所だ。太い梁や黒光りした柱が歴史を感じさせた。

15時53分、バスがやってきた。最前席にハイカーが座っていた。反対側に座って話す。宇都宮から来た定年過ぎの人で、昨日、天元台で宿泊、中大巓と東大巓を歩いてきた、これから福島に出て新幹線で帰るという。

予定通り登山を終え、時間に余裕ができたので、上杉神社に寄っていく。城の脇では博物館を建てていた。

米沢城の堀に出て左折、上杉記念館に入る。17時迄開館、上杉鷹山の資料展示や大広間を見て歩く。居間の廊下から庭を見ていたら、彫像の下に犬がいる。裏側から入ってきたようで、主人に彫像のことを聞く。米沢市政に貢献した人だそうだが、場違いの感じだった。

次に堀の橋を渡っていく。鷹山の銅像が右手の公園にあり、左手の案内版には、鷹山の文章が書かれていた。

71714.JPG上杉鷹山像

なせば成るなさねば成らぬ何事も成らぬは人のなさぬなり

神社に参拝する。大正8年の米沢大火で焼失したが、4年後、明治神宮や平安神宮を設計した地元出身の伊東忠太博士の設計で再建している。

71717.JPG上杉神社

17時前、社務所の人が閉所の準備をしていた。お堀には大きな鯉が口をパクパクさせて餌をねだっている。残っていたパンをちぎって落とす。側に鳩がやってきた。手の平にパンを置いて差し出すとチョコっと嘴ではさみ呑み込む。

71716.JPG米沢城の堀

駅に行くバスは40分に来る。時間があるので街の中心になる道を歩く。閑散としていて、歩く人は殆どいない、車か自転車が行き交っている。

17時40分前、駅について駅員に山形に行く特急に乗りたいのだがと聞く。ホームには既に山形新幹線が着いていた。急げば間に合うからと臨時入場券を渡される。階段を昇り降りして走り込む。間に合った。車掌から仙台迄の切符と特急券を買う。16、17号車が自由席になっており喫煙車の方が空いていた。座って残飯を食べ、ワインを飲む。赤湯を過ぎるとビニールハウスが麓を被っている。近くのハウスをよく見ると葡萄栽培だった。蔵王山は中腹までしか眺められない。

18時13分、山形駅着。7番線に移り、快速仙台行きの3両編成に乗り込む。

18時27分、出発。山寺駅に停まる。左手に大きな岸壁も見えた。緑深い山間を走っていく。段々と疲れが出て終点迄休む。

Nishiazumayama(2035m)  border of Yamagata pref. and Fukushima pref. 

                                            100Famous mountains in Japan

1.AccessYonezawaShirabuOnsen by bus YamagataKoutu (0238-22-3392)

2.InformationYonezawa city office(0238-22-5111) 

3.SeasonJun to midNov

RecordsJul17

9:00-9:45    Take lift from ShirabuOnsen to Tengudai,Hokuboudai(1820m)

9:45-10:05   Climb to Kamoshika observatory(1940m).

10:05-11:30  Walk tree way, ridge,pass Tenguiwa(2005m) to peak.

11:35-13:00  Down to Wakametaira.

13:10-15:05  Down to ShirabuOnsen(850m) and enjoy Spa at NishiyaRyokan.                                                 


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