グランパの日記Akihata's Diary [登山mountaineering]

            荒島岳の山旅

1.2001年9月11日~12日

2.単独行

3.長距離バス:名古屋=福井¥5250 JR福井―越前大野¥650 

バス:越前大野―勝原¥540 JR勝原―福井¥820

4.宿泊:福井プラザホテル一泊¥5000

9月11日(火)

台風15号は前日に東海から関東を通過していた。今日の午前中、羽田空港は閉鎖されていた。ホノルルからの83便では日本付近でも揺れなかった。伊豆半島を過ぎると駿河湾が見えてきたが、富士山は見えない。安部川、富士川の河口から土砂が流れて海が濁っている。しかし深いところは紺青色をしていた。予定より50分早く着陸。空港からホテルまでの配車の中で、名鉄バスセンターに電話、福井まで予約しておく。

17時50分、指定ホテルに着く。731号室に入ってシャワーを浴び、登山の仕度をしてから出る。時間に余裕があるので地下鉄で行き、名鉄バスセンターの4階窓口で申し出る。19時の出発まで20分あったので、地下の食品売り場に行って出来たて弁当を買う。出発5分前にバスが来て、係員が乗り口で切符を回収、座席2Bに座る。乗客は15人ほどで、後ろは空いていた。早速、弁当を食べて休む。携帯ラジオを聴いていると東海、関東の道路が寸断していた。台風16号が沖縄に向っていた。バスは名神一宮から東名高速に入り、米原から北陸自動車道に出る。途中、賤ヶ岳SAで休憩。外は止んだばかりで、トイレに行っておく。武生と鯖江で数人、降りていった。福井は雨。レインウェアを着てJR駅に向う。駅近くの福井プラザホテルに入ると、泊まれるので現金を払う。201号に荷物を置いて傘を借り、駅に行く。越前大野までの切符を買い、明朝6時発の電車のホームを確認しておく。駅の中には、ホテルや仮眠施設があった。地下道で歌っている青年の声が聞こえていた。

部屋に戻り、シャワーを浴びてテレビを見る。ニューヨークの世界貿易センターにハイジャック機が突っ込み炎上、更に崩壊したニュースを放映。その後にペンタゴンも同時テロで炎上していた。

目覚まし時計をセットしようとしたら電池切れ。部屋には冷蔵庫があるが、お湯がない。ポットを持って下に行く。お湯を沸かしてもらっている間にコンビニに行って電池を買って帰る。しばらく女将さんとテロの話をしてから、福井地震のことになる。戦災で焼け野原になり、戦後3年後のことでバラックが総崩れ、映画館も潰れて、中の情景は凄惨だった。そこにタクシーで乗りつけた酔っ払いが入ってくる。女将が運転手にお金を払っていた。テルモスにお湯を入れてもらって部屋に戻り、しばらくテレビを見てから寝る。

荒島岳(1523.5m)

地図:国土地理院1:25000荒島岳

 昭文社・山と高原地図43白山

9月12日(水)

5時に起きてしまう。テレビをつけるとアメリカ全土で飛行停止。政府専用機2機を千歳から羽田に待機させるという。明日の飛行はない模様。準備してローソンでオニギリとビニール傘を買って駅に行く。2番線ホームで待っていると1両の電車がやってきた。

6時、出発。乗客は他に女子高校生1人で運転手と馴染みの様子。美山で対向電車を待つ。55分後、越前大野に着く。通勤通学客が並んで待っていた。出たところにバス停があった。トイレに行っておく。出て振り返ると福井行きの電車は3両になっていた。鳩ヶ湯行きバスは2分遅れでやってくる。

200191201.JPG鳩ヶ湯行きバス

おばあさんが1人、そしてもう1人乗ってくる。2人とも終点から1時間ほど山に入り、薬草やマイタケを採りにいく。1人は長靴を履いていた。1人は山小屋に置いてある。この辺の山は蝮と熊が出没するという。運転手は、予定より遅れた場合の帰りのバス時刻を教えてくれる。

高度265mの勝原駅で降りて、国道158号線に向う。近道を通っていたら、工事請負人の溜まり場に出る。道を確認して舗装道路を登っていく。後ろからピックアップカーがやってきて「荒島岳に登るなら乗りなさい」と言われ、荷物台に乗る。国道からスキー場の広場に出て、登山届のあるところで止まり「届けを出すかい」と言われる。大丈夫と答える。コンクリート製の急坂を登り、工事中のところで止まる。30分は短縮できた。降りてお礼と共に、折りたたみ袋を差し上げる。

200191215.JPG登山口

登山道の一部が土砂崩れをしており、キャタピラで整地していた。リフトの下を通り、ゲレンデを登っていく。

200191212.JPGゲレンデと大野盆地

石ころが多く歩きにくい。リフト最高所からブナ林に入る。大木が林立し、樹林帯の中を登っていく。

9時30分、レインウェアを着たハイカーが上から降りてきた。

「上は雨が降っている。滑りやすいから気をつけて」

登りは順調だった。やがて雨に遭遇。傘を差し、ストックを1本にして登る。シャクナゲ平に出て中出ルートと合流。ここから1時間かかる。一度、降りたところで佐開ルートに出会い、次々と尾根を越えていく。

200191211.JPG佐開分岐

 ロープや鎖は濡れているので使わずに登る。

10時45分、登頂。石塔と荒島大権現が祀ってあった。

200191202.JPG

200191204.JPG荒島大権現

200191203.JPG200191205.JPG電波反射板

近くに電波反射板が立っていた。下りは慎重に降りる。往きに目をつけていた花を撮っていく。ナナカマドの赤い実がなっていた。

200191210.JPGナナカマド

          秋霖や虫鳥獣眠らせり

 ノリウツギ、タテヤマリンドウ、竜胆が咲いていた。

200191209.JPGノリウツギ

200191207.JPGタテヤマリンドウ

200191206.JPGリンドウ

 雨があがると虫が動き出し、コオロギがピョンピョン飛んで逃げていく。

200191213.JPG

 同じ方向なので、こちらも付き合う。その内、疲れたのか停まってしまう。蛙もいた。陽が差す道にはトンボが飛び交い、ウラギンシジミが休んでいた。

200191214.JPGウラギンシジミ

 道は階段になっていたり、ポリプロピレン製の土のうが坂に敷かれて滑り止めになっていたり、ブナの根が張り巡らされていたりしている。

13時、ゲレンデ最高点に戻る。板張りに座ってオニギリを食べる。大野盆地は晴れているが、雨雲が荒島岳へと続いていた。九頭竜川が蛇行しているのが見える。石ころ道を降りていく。バッタが道々で飛び出していく。

13時50分、工事現場に戻り、作業している人に挨拶して帰る。 登山口に水場があり、靴やスパッツを洗ってから国道に出る。シェルターの手前で北陸電力マークをつけたミニカーや電気屋の車が止まって頓首していた。トンネルの照明装置のことだった。駅前の店でビールを買って待合室で飲む。

14時47分、電車1両がトンネルから現われた。後ろから乗り込み、整理券をとって座る。電車はトンネルに入り、あとは盆地の中を川と道路と一緒に一直線に走る。田野、大野を通過して16時前に福井駅に着く。

200191216.JPG福井駅

駅前通りを歩いてバスセンターに行く。出発まで地下のレストランでカレーうどんを食べてから乗る。指定席の隣りに客がいたので、後ろの席に移る。定刻16時30分に出発。高速に入り、敦賀で日本海、米原付近で琵琶湖を見、伊吹山を見ながら帰る。名古屋駅には19時定刻に着いた。

Arashimadake(1523m) in Fukui pref. 

                    100Famous mountains in Japan

1.   AccessFrom Fukui station to Kadohara station by Etsumihoku line.

2.   Information:Ohno city Izumi branch(0779-78-2225)

3.   SeasonMay to Oct

RecordsSep12 

8:00-8:30    Walk from Kadohara station(265m) to gate.

8:30-8:40    Pickupcar driver rode me to lift(670m).

8:40-9:55    Climb to Shakunage daira(1204m).

10:00-10:45  Climb to Sabiraki and peak.

11:00-12:30  Down to lift and take meal.

13:10-14:20  Back to station.


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