グランパの登山日記Akihata's Diary [登山mountaineering]
焼岳と乗鞍岳の山旅②
乗鞍岳(3025.6m)
地図:国土地理院1:25000乗鞍岳
昭文社・山と高原地図38乗鞍高原
10月8日(火)
1時30分、トイレに行くと年配者が来ていた。頭上にはカシオペア座が輝いている。
5時30分、目覚ましで起きる。洋式トイレが空いているので排便を済ます。洗面を終えて外に出たら、朝焼けにうろこ雲が一瞬赤く染まっていた。車に戻って撮ろうとした時には消えかかっていた。
束の間の赤く染まりし鱗雲
隣りの車の爺さんと話す。桑名からで、ここに来るまで白馬の栂池に行って来た。2泊3日ぐらいが丁度良く、疲れがとれたら又出かけている。お粥と茹で卵を温めて食べ、コーヒーパックにお湯を注いで飲む。隣りの爺さんは早々とバス停に向かう。仕度して料金所の前に並んでいる人の後ろに立つ。
6時50分、料金所が開き、片道切符を買い、並んで待つ。既に荷物を置いていた。
アルピコ社のシャトルバスがやってきた。切符を渡して乗り込み、進行右手の窓側に座る。5席空いて定刻出発。途中、休暇村でカップルが乗ってくる。いずれもカメラマン。ジグザグに登って高度を上げていくと、紅葉した木々が現れる。案内テープが流れる。反対側の平湯からの乗鞍スカイラインは第2次大戦中、陸軍による高所での航空実験所建設のために敷かれた軍用道路だった。長野側の道は、戦後、自衛隊が造ったのが始まりで段々と整備して昭和38年に完成。10年前から一般車は三本滝まで延びていた。
位ヶ原山荘でカメラを持った男が10数人降りていく。既にウェアを着込んだカメラマンが道端を歩いていた。バンをチャーターしていた。
7時47分、肩の小屋入口でも10数人降りていく。3分後、畳平。公衆トイレに行っておく。
小さな鶴ヶ池を左手に見ながら歩いて、前回行かなかった富士見岳へ登る。ザレた道なので、靴を直角におろして進む。12分で着いてしまう。
風が強く、ストックを2本にして直ぐ降りていく。
8時40分、肩の小屋。20人が集まっていた。年齢も様々。コロナ観測所が右手に見えている。ザレた斜面を登って行く。歩荷(ボッカ)が追い越していく。朝日岳を越えて鞍部に出ると権現池が見えた。
遠くに白山も見える。蚕玉岳まで登ると、前方に剣ガ峰が見えた。
頂上小屋を通過。店開きの準備をしている。さっきの歩荷が、まだ慣れていない男にハッパをかけていた。更に左手の岩場を登っていく。
9時30分、乗鞍岳登頂。ここからの眺めも良い。北には槍ヶ岳の他、鷲羽岳、野口五郎岳なのが見える。南には御嶽がどっしりとかまえていた。
東南方向には南アルプス。北岳の左に富士らしき形が小さく見えた。
標識と一緒に写真を撮ってもらう。乗鞍本宮奥宮には若い宮司が土産の販売やお祓いを担当、足元の石を整えていた。
岐阜県の丹生川(ニュウカワ)町の神社から来ている。自動車道路が出来る前から修行の道ができていたが、観光地になって以来、修行は行われていない。ここには天照皇大神(日の神)、大山津見神(山の神)、五十猛(イソタケル)大神(木の神)、淤加美(カカミ)大神(水の神)が祀られていた。
ストックを2本使って、蚕玉岳下をかすめ、左側の登山道を一気に降りていく。ザレ場で、
さっきハッパをかけられた男がルートを整備していた。「雨が降ると小石が登山道にずれて来る」という。
10時20分、肩の小屋。冷たい飲み物でも飲もうかと思ったが、営業していなかった。10分後、岩場の端を降りていく。30分でバス道路に出る。道を渡り、トイレに行く。外の手洗いで水を補給。登山道に行こうとしたら、背の高い青年が下から登って来た。三本滝からという。更に乗鞍岳頂上に向かう。
11時10分、沢を降りていく。左手に登山道が出来ていた。
10分後、別の沢に移って降りる。カップルの他、3人組のオバンが先にいた。彼女達が立ち止ったところからの紅葉の景色に足が止まる。
毎月来ているというオジンカメラマンに会う。3日前にはピンク色だったナナカマドの葉が今朝は紫色という。
途中、バス通りを渡って直ぐに登山道があったり、しばらくバス通りを歩いてから「入口」と書いたところを降りていく。
12時10分、位ヶ原山荘。道脇に座って休む。いろんな人が出会っていた。
先に降り口があり、再び別世界に入る。良く見るとナナカマドは葉が緑色の間に赤い実をつけていた。
今度は何度もバス通りを横切って降りていき、冷泉小屋の脇を通ってしばらくバス通りを降りてクロイ沢を渡る。カメラマンが近くの滝と紅葉を撮っていた。
沢に沿って降りていく。植生が変わり、シラビソなど針葉樹の中を行く。足元にゴゼンタチバナや羊歯を見つける。
沢から離れ、バス通りに出る。
13時15分、摩利支天。道路が曲がっていく手前から登山道に入る。沢を渡る。少し降りると幅広い道で参道だったようだ。
しかし15分後には普通の山道になる。
13時40分、倒木に座ってパンとチーズを補給。カメラマンがやって来た。豊橋からで、ここに来るのに中央高速から松本経由で来るか、北陸自動車から高山経由で来るか微妙だった。
15分後、出発。三本滝への分岐点には「滝まで0.8キロ」と標識に書いてある。戻るように一気に降りていく。整備されていない所があった。橋から滝が見えてきた。
日本100名滝が見える。右手のクロイ沢からのが一番大きく、高さ50m以上、黒い溶岩を舐めるように落ちている。
本流の小大野川からの真ん中の滝の岩が鮮やかな茶色をしている。
左手は水量が少なく、高いところから木の間越しに落ちていた。
右手の滝に落ちた水で頭を洗う。
14時25分、バス乗り場の方に行く。緩やかな登りが続き20分後、三本滝レストランに出る。
循環バスでも観光センターまで千円かかるので、歩いて東大ヒュッテ口を目指す。スキー場の「子りすの径」を歩く。
熊笹とオオシラビソの原生林の下は枯葉の絨毯で気持ち良く歩く。
15時20分、東大ヒュッテ口に出たが、登山ルートを見失い、バス道路を歩いて遠回りして行く。
熊除けの鈴をつけ、再び登山道に入って森の中を歩き、休暇村に出て善五郎の滝への道をとる。
以前に通っているが、逆方向なので新鮮に感じる。白樺の木が多かった。
16時5分、滝に出て一息入れる。落差22m、幅8mの整った滝で見飽きない。
滝見台には寄らずに紅葉しかかった広葉樹の林の中を通って別荘のある道に出て観光センターの大駐車場に戻る。トイレに寄ってシャツや登山用ロングパンツなどを履きかえる。
17時5分、出発。教わった温泉への道は車で行けなかった。前川渡で国道158へ右折、トンネル内で渋滞。道路工事をしていた。35分後、新島々の直販店でシナノスィーツりんご一箱(3300円)買って車に積み込む。松本ICの近くのセルフGSで20リットル補給。リッター148円だった。
18時20分、松本ICに入り、時速100~110キロペースで走行。1時間10分後、双葉SAでゴミを処理し、天ソバを食べて一休みする。
20時30分、出発。トラックも乗用車も少ない。談合坂SAで少し時間をつぶして22時1分前に八王子料金所に着く。手前の脇にトラックが並んでいた。後ろに停めて待つ。
22時丁度、トラックが料金所を通り、後につく。首都高速に入り、C2の地下道は時速100キロで通過、50分後、帰宅。
Norikuradake(3025.6m) border of Gifu pref. and Nagano pref.
100Famous mountains in Japan
1.Access:Car is better.Nagano expressway MatsumotoIC→national road158、pref.
road84 to tourist center
2.Bus from tourist center to Tatamidaira bothway 2400yen(one way1400yen)
3.Information:Matsumoto city Azumi branch(0263-94-2301)
Norikura nature center(located opposite side of tourist center,free charge)exhibits
volcanic activity of Mt.Norikura, alpine plants and animals,life and culture.
4. Season:Jul to Oct
Records:Oct8
7:00-7:50 take shuttle bus from tourist center(1483m) to Tatamidaira(2702m).
8:00-8:40 up to Mt.Fujimi(2817m) and down to Kata lodge(2760m).
8:40-9:30 climb to Mt.Norikura(3026.3m).
9:40-10:20 down to Kata lodge.
10:30-11:00 down to Kata lodge gate(2616m).
11:10-12:10 down valley to Kuraigahara cottage(2350m).
12:15-13:15 down to Marishiten along stream of Kuroisawa.
13:15-14:15 down to Sanbontaki(three waterfalls)(1800m).
14:25-15:20 up and walk to TodaiHut gate.
15:20-16:05 walk to Zengoro fall(1500m).
16:10-16:50 back to tourist center.
グランパの登山日記Akihata's Diary [登山mountaineering]
1.2013年10月6~8日
2.単独
3.自家用車:走行564キロ
4.バス:乗鞍エコーライン片道¥1400
5.温泉:中の湯旅館¥700
6.地図:国土地理院1:25000焼岳
昭文社・山と高原地図38乗鞍高原
はじめに
丁度10年前に家内と旅をしながら両座を登っている。その時の記録は残っているが、写真がない。そこで300名山の記録の最後を締めるために、車内泊しながらの旅となった。
10月6日(日)
13時、出発。中央高速道を走行。日曜日、車も少ない。諏訪湖SAでトイレタイム。コンシェルジュに平日のETC割引を問い合わせ、帰りは八王子料金所を午後8時か10時以降にする。ここの標高は806mだった。
15時55分、松本ICで降り、国道158号線で上高地に向かう。帰りの対向車が多い。新島々の直販店でリンゴ、柿、葱、胡瓜を買う。
16時45分、道の駅「風穴の里」に行き、一番奥に停める。ここのレストランは午後4時まで。キャンピングカーや観光バスが寄ってトイレを使った後、出ていく。
ハッチバックを開けて、久しぶりに自炊。まず湯を沸かし、カレーとご飯のパックを温める。ビールを飲みながら胡瓜に、ここの店で買った野菜タレをつけて食べる。葱をたっぷり用意してラーメンに入れて食べ、リンゴを食べ、明朝のお粥パックを温めておく。使った容器を手洗い場で洗う。車内の後部座席を倒してマットを膨らまして寝袋の中に入って休む。窓から星が見えていた。
焼岳北峰(2399m)、焼岳南峰(2455.4m)の頂上登山禁止
地図:国土地理院1:25000焼岳
昭文社・山と高原地図38乗鞍高原
10月7日(月)
4時前、起きてトイレに行き、洗面を済まして出発。急カーブが多い。外気温は12℃。トンネルではスピードを出す。幾つか越え、坂巻温泉の標識を過ぎる。上高地への釜トンネル前で左折。上高地方面はまだ閉鎖されていて車が並んで待っていた。200mほど走った後、中の湯方面と書いた標識を右折、ジグザグに登って10曲がりしたところに登山口があった。既に5~6台停まっていて隣りに駐車。もう一休みする。
5時30分、起きてオジヤとリンゴを食べて仕度。夏に富士山を登り、砂走りを降りた時に腰を痛めているので、大事をとって腰にコルセットを装着する。
6時5分、ストック1本使って出発。しばらく歩いた後、急登25分。ブナ、トチノキの樹林帯を登っていく。年輩の2人組みを抜いたが、青年に抜かれる。倒木が多い。
6時45分、高度1830mで窪地に降りて行き、登り返す。
一帯は下に笹、上にシラビソの木。笹が多ければ熊がいるだろう。カメラを持った身軽な男が朝日を浴びている森林を撮って行く。
30分後、分岐点に出る。北峰と南峰がそびえていた。
青空の下、灰色の岩、ハイマツの緑、黄色のダケカンバと紅葉したナナカマドの色合いが鮮やかで圧倒される。
天高し錦繍の山仰ぎけり
林を通り、笹とイワヒゲが咲く道を登っていく。視界が開け、右手は下堀沢の崖だった。
ジグザグに岩場を登っていくと、南峰は近寄りがたい。
コルに出ると、火口湖正賀池が下に見えた。
8時25分、出発。ガスを噴出している脇を通って北峰に向かう。
噴煙の脇を登っていく。硫黄が付着していた。
8時50分、登頂。先に登り終えたオバサンに写真を撮ってもらう。
彼女は裾野出身、富士山は10回以上登っている。しかし世界遺産になって人が増えたので、他の山にシフトしていた。近くの愛鷹山はツツジが咲く頃とか大野山は秋の紅葉が良いと教えてくれる。
明日、登る乗鞍岳はハイマツに囲まれているせいか若々しい。北アルプスも色づいていた。
ここの火山活動は約3万年前からといわれ、1915年の噴火で大正池が出来た。1962年の噴火で負傷者が出た時から29年、入山禁止した歴史がある。
撮影の邪魔にならないよう、やや下がったところに座ってオニギリを一つ食べていたら、隣りに岐阜県古川から来た中年男が小型ガスでお湯を沸かしてラーメンを食べる。ゼミの後輩で高山のK代議士の話を聞く。大蔵大臣を務めた父親の構想だった安房トンネルを実現させていた。3代目は父親の秘書を務めているが、地元では出来が悪いとの評判だった。
9時40分、先に下山。6歳若いが白髪の男は良く来るようで、今年は噴煙振りや硫黄の花が大きくなっているという。日差しも強いので、コルで半ズボンにしてからストックを2本にして降りる。古川の人が先に行く。30分後、朝、抜き去った老夫婦に会う。酒田からで、この後、平湯に泊まり、明日、乗鞍岳に行く。その後、恵那山を予定しているので、コースを案内する。
その後も次々と登山者が現われ、その度に待つか、別のルートをとる。その内、若い白人6人が現れる。女性3人はミズーリとサウスダコダからで自然愛好派だった。分岐点で塩尻から来た親子と休む。軽めのヘルメットをかぶった男が現れる。北アでは、この夏から落石に備えてヘルメット着用を推奨していた。
12時前、追い抜かれるようになり、シャリバテを感じたのでオニギリを食べる。
12時45分、登山口。靴を履きかえて出発。10年前に宿泊した「中の湯」旅館に行き、日帰り入浴代払って男場に行く。
誰もいなかったので、写真を撮っておく。内湯は42℃と45℃がある。階段を降りて露天風呂に浸かる。ここもかなり熱い。穂高岳と明神岳がよく見えた。
風呂あがりに缶コーヒーを飲み、係員に白骨温泉経由の乗鞍高原への道を確認、国道158に戻って行くことを勧められる。
前川渡まで行ってトンネルを過ぎてUターンしてから前川渡大橋を渡って乗鞍岳線を走る。トンネルを越えて大きくジグザグに登っていく。乗鞍観光センターの先にある広い駐車場でトイレから離れていないところに駐車。駐車場の奥にある自然保護センターまで行って時間をつぶす。同じように見学していたKさんと話す。昭和14年生まれ。恵那在住で奥さん、娘と婿と来ている。彼自身は6人の姉の後、生まれた。娘2人がいる。今日は乗鞍岳に登り、位ヶ原まで紅葉を見ながら歩いてから、バスに乗って帰って来た。3人は夕方まで休んでいる。現役の時は、社内の人と山スキーやテニスもしたが、今は野球一筋。岐阜マスターズトーナメントに出場したりしている。少年野球のコーチをしているが、3度注意しても直さないとビンタをくらわしている熱血漢。奥さんはテレビCMが流れている時は足腰を鍛えている。無料のかけ流し温泉を教わって別れる。
17時30分、車を奥に移動させて夕食を作って、焼酎のお湯割りを飲みながら食べて寝る。
Yakedake(2544m) border of Gifu pref. and Nagano pref.
100Famous mountains in Japan
1.Access:Car is better.Nagano expressway MatsumotoIC→national road158
No car:Sinjyuku-Nakanoyu by bus. If you stay NakanoyuRyokan,car picks you up,otherwise climb 40mnts.
2. Information:Matsumoto city Azumi branch(0263-94-2301)
3.Onsen:Nakanoyu Ryokan(0263-95-2407)700yen
4.Season:Jun to Oct
Records:Oct7
6:05-7:15 climb from parking area(1609m) to junction(around2000m).
7:20-8:25 climb zigzag to col.
8:30-8:50 pass through and climb rocks to north peak(2394m).you can enjoy
beautiful landscape of north Japan alps,Kamikouti,Norikuradake.
9:40-11:05 back to junction and take snack.
11:15-12:35 back to starting point. I recommend to take onsen at NakanoyuRyokan.