グランパの山歩き



                         房総半島5座の旅

1.2016年11月30日~12月2日

2.同行:家内

3.交通機関:自家用車 全走行距離366km

  有料料金:首都高速¥720、アクアライン¥800、館山自動車道¥730、鋸山登山自動車道

  +駐車料金¥1000、洲崎駐車場¥200、館山・京葉道路¥850、首都高速¥410

4.宿泊:館山休暇村0470-29-0211 一泊二食¥13000

     小湊・三水別邸0470-95-3333 一泊二食¥21075

5.施設:鋸山拝観料¥600、館山城及び市立博物館¥300

11月30日(水)晴 鋸山(329m)、富山(349.5m)

 6時、出発。首都高速に入り、川崎浮島ジャンクションからアクアラインで平均水深27.5mを約10km走行。

 7時、「海ほたる」に出て駐車。トイレ休憩。東京湾のド真ん中からの景色を眺める。

DSC08680.JPG海ほたる

      DSC08681.JPG                                          

 20分後、出発。今度は約4.4km海上の橋を渡って料金所を通過。木更津南ICで国道127(内房なぎさライン)に出て南下、浜金谷を過ぎ、明鏡トンネルを通って直ぐ、左折。料金を払ってジグザグに登り、山頂駐車場に停める。階段上りがきつい家内は休む間、浅間神社まで上る。世界救世教「天啓聖蹟」碑が立っていた。ここで岡田茂吉教祖が1931年6月15日未明に祝詞を奏上、1935年に本教を創立している。百尺観音に圧倒される。

DSC08693.JPG百尺観音

DSC08706.JPG百躰観音

 山頂展望台では係員が工具を使って枯葉を吹き飛ばしていた。西国観音、二天門、坐禅石、四国・坂東・秩父観音を合肥した百躰観音、あせかき不動と千五百羅漢道を通り、維摩窟から聖徳太子像を下から仰ぎ、天台石橋を越えて水量僅かの不動滝を見て戻る。

DSC08720.JPG聖徳太子像 

DSC08725.JPG不動滝

 車で大仏口に移動。大仏前参道を下りて行く。「鋸山日本寺案内図」でわかったが、大仏広場の近くまで無料の鋸山観光自動車道が出来ていた。団体がやって来る。徳島県から羽田まで飛行機で来てバスをチャーターして「いわき」にあるハワイアンセンターを訪問しての帰りだった。彼らは近くのトイレに行ったり、集合写真を撮ってすぐ戻る。大仏は宇宙全体が蓮華蔵世界の浄土であることを現わし、人間の本性の限りない解脱の自由と世界平和の象徴として1969年に再現されたもので高さ31m日本最大の磨崖仏。広場からは浦賀水道と浮島が見える。

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DSC08734.JPG浦賀水道、浮島

    秋うらら海に向かって磨崖仏

 車に戻って国道127を南下、二部を左折して県道89に入って高速道路の手前にある道の駅「富楽里(ふらり)とみやま」で家内を降ろして別れ、富山に向かう。DSC08767.JPG

 県道89を走行、右手に見える富山を見て麓に行く道へ入って細い道を行くと、西ノ沢地区に出て、みかん園の駐車場案内が見えたので、そこに駐車。みかん園で収獲している人に確認して歩く。ここから伊予ガ岳が良く見えた。

DSC08738.JPGみかん園

DSC08737.JPG伊予ガ岳

              房総の蜜柑畑の迷ひ道

 森林の手前で電気関係のトラックが戻るのを待っている人がいた。道を進むとトラック2台に会う。

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 11時35分、富山北峰に登頂。電波塔も建っていた。1999年2月5日に散策された皇太子夫妻の記念碑がある。展望台には一眼レフカメラを持った男がいた。天気が良ければ、富士山が見える。

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      皇太子雅子妃記念碑

 10分後、来た道を確認しないまま、降りたのが間違い。おかしいので戻って別のルートをとる。これも違う。樹齢約300年の巨木が立つルートで中年夫婦に会い、福満寺口から来たと言うので、そのまま降りる。国道258に出て歩いていると、麓からやって来た車に会い、事情を話す。「これから、そちらに行くので、どうぞ」天の助け。道の駅を通過して戻り、西ノ沢で停まってもらう。ハンドバッグに寸志を置いて細い道を歩いて駐車場に戻る。午後1時過ぎ、道の駅で家内と人気ラーメンを食べる。ここには千葉駅の他、東京、新宿駅へのハイウェイバスが来ていた。食後、宿泊先の館山休暇村に向かう。

午後2時15分、時間があるので、城山公園と市立博物館に寄る。黄葉の銀杏並木と落葉、ツワブキの花が彩っていた。

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ツツジや桜の木の先に日本庭園があり、万葉の径には詩碑がそこかしこに立っている。八犬伝博物館がある館山城に入る。1580年、里見義頼が築城したが、1614年に廃城。1982年、再建されて今日に至る。錦絵など里美八犬伝に関する資料を見ながら階段を上がる。最上階では全国の天守閣を案内していた。望楼から四方を眺めてから降りる。彫刻の径(みち)を歩く。現代彫刻9基あり、青木三四郎作「光と風と夢」が良かった。博物館本館の近くに佐藤忠良と舟越桂の作品もある。

DSC08791.JPG光と風と夢

DSC08793.JPG市立博物館

館内には、里見氏に関する資料、甕棺、舟棺などの出土品、安房地方の歴史資料や2階には昔の民家を再現していた。八重山諸島と同じ形態で黒潮の流れに沿って伝わっている。他に、地元に住んだことがある水墨画家岩崎巴人(1917-2010)の記念室があった。        午後3時35分、出発。日の入りを見に洲崎(すのさき)灯台に行く。15分後、最初にあった駐車場に停めて灯台に向かう。東京湾に出入りする船舶の目印として1919年12月15日から点灯、建物は有形文化財に登録されている。

三浦半島が近くに見えるのはわかるが、伊豆大島が大きく見えていた。

DSC08827.JPG伊豆大島

上空に鳶(とんび)が飛び交い、眼下にお台場海浜庭園が見え、近くにマーガレットを咲かせていた。

DSC01099.JPG洲崎灯台

 DSC08823.JPGマーガレット

一度日差しが薄く見えたが、雲行き悪く、日の入りを諦める。駐車場管理人に鳶のことを聞くと、地引き網で残った小魚などをねらっていた。一路、来た道を走行。

        地曳網残りの餌待つ鳶かな

午後4時50分、休暇村303号室にチェックイン。波打ち際に近く、空がどんよりしているのが残念だった。早速、汗を流してから温泉に浸かって5時半からの夕食に間に合わせる。ビュッフェスタイルで和食を中心にとる。頼んでおいた伊勢海老の刺身を食べる。未だ髭が動いている。

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 明日の天気予報は雨80%。覚悟して寝る。

12月1日(木)雨のち曇  伊予ガ岳(336.6m)、御殿山(363.9m)

 6時半、起床。1時間後、朝食。家内は9時24分、バスに乗り、JRで鴨川に行き、送迎バスに乗ってシーワールドで過ごし、午後2時前後に落ち合うことにする。

DSC08833.JPG館山休暇村

 8時20分、雨支度、傘を差して車に行き、カーナビをセットして出発。県道257から踏切を越えて北条で国道128に入り、地域医療センターの角を左折、県道88を一路北上。1時間後、道の駅「三芳村」鄙(ひな)の里に寄ってトイレタイム。平久里中の天神郷で鳥居を潜って登山者用の駐車場に停める。雨用の登山靴に履き替える。ここの天神社は菅原道真を主祭神としていた。鳩山一郎内閣総理大臣銘の忠霊塔が立っている。左手の道を歩いていく。

 9時57分、登山口通過。案内板によると、山名の由来は、阿波斎部氏の故郷四国の石鎚山、別名伊予の大岳からで、天神社と共に天狗伝説が語りつがれている。6分後、登山道に入り、竹林の中を歩いて富山との分岐点を右にとる。

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 小降りだった雨もやんでいて助かる。道は整備されていて、コンクリ製で年輪まで作った丸太で危険防止箇所に立ててチェーンで繋いでいたり、階段を作っている。最後はロープを使って登る。

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 10時43分、登頂。晴れていれば富山の双耳峰が見えるが、ガスの中なので直ぐ降りる。

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 薊が咲いていた。小屋で小憩。

 11時20分、駐車場に戻り、登山靴のまま御殿山に向かう。県道89を走行、10分後、山田地区に登山道案内があり、細い道を入っていく。遊歩道看板の近くに駐車。林道を歩いて行く。

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 登山道になった先に「大黒様」の案内がある。行ってみると祠に鎮座していた。

眼下に里がよく見える。

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            里山の大黒様も冬めいて

 16分後、大日山・宝篋山方面と分かれて頂上へ高度30mほど登っていく。

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 12時20分、登頂。奥にある小屋で日差しを浴び、コーヒーを飲みながらパン、ミカン、バナナを食べる。富山、伊予ガ岳を眺める。至福の時だった。

DSC08873.JPG御殿山頂上

DSC08877.JPG左、富山、右、伊予ガ岳

 20分後、雲が出てきたので下山。車に戻って靴を履き替え、携帯で家内に午後2時前後に着くと連絡してから出発。国道410に出て長狭中前で県道34、長狭街道を平均時速60キロ以上で走行、長狭高で国道128へ左折する。鴨川シーワールドの先の道路脇で待つ家内を乗せて行く。薄桃色の巨大な亀田総合病院の前を通過、いくつものトンネルを越えて小湊に出る。日蓮で国道を離れてホテル、土産店を通り、指定駐車場に停める。

 午後3時10分、三水別館にチェックイン。3階の部屋に案内される。カードには結婚45周年を祝うメッセージが書かれていた。案内してくれたメグミさんから過ごし方の説明があり、大和芋を使った饅頭を食べながら、お茶を飲んで一服する。道を隔てて日蓮宗の誕生寺があるので境内を散歩する。総門から入り、両側に真新しい石灯篭が並んでいる参道を歩く。誕生寺仁王門を通る。1758年の火事では、ここだけ焼失を免れた。

DSC08884.JPG総門

 DSC08885.JPG仁王門

  両側に松崎法橋作の金剛力士像が睨んでいる。

DSC08888.JPG左、吽形像

DSC08887.JPG右、阿形像

1276年、日蓮の弟子日家が誕生寺を建立。1498年、1703年の大地震で水没、現在の祖師堂は1842年建立のものだった。手前に松の木が保護されながら、枝を四方に延ばしている。

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日蓮の御幼像もある。12歳、善日麿と称していた時に清澄山に修行出家した時の姿という。谷あいに墓が続いていた。

DSC08894.JPG日蓮幼像

DSC08897.JPG祖師堂

 帰りは道路に出て小湊神社を横目にして漁港に出る。鯛をねらって釣りをしている人がいるが成果は出ていない。海に沿って歩いて行くと大小の弁天島が見えた。波しぶきがひどくなるまで行って戻る。三日月ホテルが内浦湾を睥睨していた。三水ホテル別邸に戻る。

DSC08905.JPG左、小弁天島、右、大弁天島

DSC08909.JPG三水別邸

 部屋にはベランダ、洗面の奥に温泉風呂があった。

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 浴衣に着替えて本館の浴場に行き、汗を流す。肩と足の筋肉を良くほぐす。午後5時半、指定した部屋に行って、会席料理を楽しむ。果実酒に始まり、刺身の五種盛り、伊勢海老造り、フカヒレの茶碗蒸し、和牛たたき、箸休めはシャーベット、海鮮豆乳シャブシャブ、煮物、酢の物、海藻の浜汁、真鯛の炊き込み、そして水菓子は手作りトコロテンの自家製餡蜜。厚めの座布団を二つ重ねたので楽だった。

DSC08914.JPG刺身盛合せ

DSC08915.JPG茶碗蒸し

DSC08917.JPG炊込みご飯、浜汁

 2時間近く楽しんだ。WIFIの利用は諦め、テレビを見て寝る。

 12月2日(金)晴 高后山(315m)

 6時起床。部屋にある温泉に入って筋肉をほぐす。仕度を済ませ、サービスのビールをカートに入れる。7時半、本館の311号用の部屋に行く。水、お茶、オレンジジュースをテーブルに置く。9マスの皿二つに漬物、鰯、昆布、蒲鉾などの料理が置かれていた。他に半熟卵、揚げ魚、鯛漬けに味噌汁と炊き込みご飯を食べる。8時半、精算を済ませて車に行き、シルクヴィラ・ホテルにカーナビをセットする。近くで舟を引き上げるべくロープを使って回していた。

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 昨日、来た道を戻り、長狭街道で長狭中前を右折して国道410を北上、山域を走行、君津市に入り、トンネルの手前で左折して坂を上がって目的地に着いて家内に待ってもらう。一帯は「ロマンの森共和国」というリゾート地で、子どもが一日遊べる施設があった。

 奥畑に高后山への標識が小さく立っていた。細道を入って間もなく車進入禁止の標示が見え、手前の三差路にある一画に駐車。靴を履き替えて行く。杖代わりに傘を持つ。

 9時40分、登山口から登り始める。樹林帯の中、整備された道を緩やかに登っていく。

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 25分後、八良塚との分岐点にベンチがあるので一本立てる。関東ふれあいの道をひたすら歩く。分岐点には必ず標識があるので、それに従う。

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 キロ数が段々減るのが楽しみになる。昨日の雨でぬかるんでいるところは慎重に進む。曲がりくねり、高度220ⅿ~240m台を降りたり登ったりが続き、更にぬかるみのルートを降りて行くので不安になった。

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 11時10分、山頂への標識を見つけてホッとする。残り300m。今度は一気に登る。コンクリ丸太の階段を登り、ロープを使う。

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 13分後、登頂。房総半島のド真ん中にいるようで山稜しか見えなかった。写真を撮って直ぐ戻る。

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 一度、ベンチのある所でいっぽん立てる。歩き出して間もなく初老夫婦に会う。千葉市在住、天気が良いと房総の山を登っている。

「富士山見えましたか」「もう少し早ければ見えたと思います」

 12時45分、車に戻る。靴を履き替えていたら、上空に飛行機が飛んでいた。

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 家内に電話。15分後、ホテルで待っていた家内を車に乗せ、近くで食べられるという露天風呂「白壁の湯」に行ったが誰もいなかった。自宅まで一般道路でいくようにカーナビをセットして出発。国道410から465、東栗倉で県道92、房総スカイラインを北上する。

 午後1時40分、君津市大井戸の「ゆめ一茶」に入る。鶏肉入りカレーうどん定食(960円)を食べたがボリューム、味とも満足する。建物も古風な感じを出していた。

DSC08942.JPG「ゆめ一茶」

 食後、国道127、16に入り、片道2車線を走行。袖ヶ浦、市原を通過したが、度々渋滞情報が入る。

 午後3時過ぎ、蘇我ICから館山自動車道に入り、カーナビをセットし直して時速100キロ平均で走行。錦糸町ICで降りてスカイツリーの真下を通り、不忍通り、本郷通りを走行。夕食を買って帰る。完

DSC01126.JPGスカイツリー








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