グランパの日記Akihata'sDiary [登山mountaineering]

鋸岳(2685m)

 

1.2010年9月10日~12日

2.地図:国土地理院1:25000甲斐駒ケ岳

3.高速料金:東京―韮崎¥2150 伊那―松本¥750 

4.風呂:仙流荘¥600 

5.その他:信州高遠美術館¥500 高遠町歴史博物館¥400

 

9月10日(金)快晴  高遠見学

 5時40分、出発。首都高速に入り、中央自動車道を走る。韮崎ICで降りて国道20を北上。道の駅「はくしゅう」でトイレに寄った後、ニンニク、モロヘイア、トマト、枝豆を調達。途中、コンビニに寄って山で食べるオニギリ、今日の昼食を買う。国道152へ左折、高度1247mまで上がって杖突峠を通過。Iとの待ち合わせに時間があるので高遠城址に行く。国道を左折してループ状の橋を通過。

 10時15分、北ゲート前の駐車場に停めて高遠城址公園の中に入る。桜百選に選ばれたことの碑がある。風格のある高遠閣は閉館。城を取り壊した代わりに、明治8年頃から植えられたタカトオコヒガン桜の古木、約1300本の中を歩き、問屋門を通る。左手に中村元恒、元起親子の記念碑があった。本丸跡の周りに神社や太鼓櫓があり、町を一望できる。ここは三峰川と藤沢川が削った河岸段丘の突端にあり、天然の要塞であった。ベンチで昼食。「古戦場跡」の案内板によると、ここで1582年、武田信玄の五男盛信は織田軍に対して三千の兵で戦い自害していた。

囀りを聴く高遠の園に来て

南ゲートを下りて信州高遠美術館に入る。熊谷守一の作品6点は輪郭をぼやかした静物と金魚だった。奥に1948年、館林生まれの詩人、酒井重良の作品を展示。「距離、それを測るのは、時を打つ私の鼓動」と書いていた。

 中央ホールの壁一杯に平山郁夫の複製画が展示してあったので係員に尋ねる。東京音楽学校の創立者伊沢修二の故郷であることから、平山氏に高遠の名誉町民(現在、伊那名誉市民)になってもらったという。美術と音楽の憩いの場所を目指していた。

 10時50分、県道を渡って高遠町歴史博物館に入る。東京から来て何かと尋ねたせいか、事務室にいた柳沢和也氏が館内を案内。まず、大きな船の形をした山車。さっき通って来た152号線沿いの藤沢荒町に建つ貴船神社所蔵の物だった。東京都新宿区との繋がりは、ここを江戸期180年間治めた内藤の殿様の居所の一部が現在の新宿御苑だったことから。次に阪本天山。彼は1860年、ナポレオン大砲と同じ原理の大砲を発明。しかし厳しい指導のため蟄居、長崎で死去している縁で長崎に天山神社がある。天山の弟子、中村元恒は儒学者。息子の中村元起は進徳館を創立。そこでは大日本史、資治通鑑、三代実録、英文典をテキストに使っていたといわれる。他の出身者、中村弥六はドイツ留学後、日本で初めての林学博士となった他、フィリピン独立戦争を援助。彼の所蔵品、孫文の書はなかなかのものだった。

 13時20分、Iとの待ち合わせ場所に着く。ゲートの管理人によると南アルプス林道を走るバスは1日5回、今朝の始発は10台のバスを運行していた。

 Iがやって来たので一緒に戸台に向かい、橋本山荘手前の水場で水を調達してから、超低速で戸台川に降りて行く。川辺は木陰がない。坂を曲がる所に木陰があり、2台分のスペースがあったので並んで停める。

 14時10分、出発。1台の車が帰って行く。神戸大の学生3人で、ここに生息するバッタとハンミョウを採集していた。

砂防ダム工事用の車が通れる道を歩いた後、分流した戸台川を何度も渡渉。

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前方に甲斐駒ケ岳の雄姿が見えて来た。

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日陰を求めて右手を歩く。木陰で一休みして堰堤や砂防ダムの左手の道を登り、少しずつ高度を上げる。赤テープに誘導されて雑木林の中を歩く。第1号床固では右手から越えて、赤テープとケルンを頼りにして進む。広い河原に出来た道や雑木林の中の道をとり、本流の右手を歩く。

019.JPGオニアザミ

 16時半、角兵衛沢への巨大なケルンが川向こうに見えた。

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 サンダルに履き替えて渡る。水が冷たい。テントは一張りある所の近くにする。Iが挨拶に行くと、主は仙丈岳を登って来て明日は休養日にするそうだ。テント設営。川の水を汲んで湯を沸かし枝豆を茹でてから、冷水に浸けて、焼酎の水割りを飲みながら食べる。ヘッドランプを点けながら、パック入りご飯とカレーを温めて食べる。

20時、就寝。

             星月夜夜行便の灯点滅す

9月11日(土)晴  鋸岳

 3時半、起きて放尿。満天の星に天の川が良く見えた。パンとインスタントコーヒーで済ませ、登山に不要なものをマットでカバーして石を置く。

 4時半、ヘッドランプをつけて樹林帯の中を斜めに登って行く。赤テープがたくさんあり、確認しながら行く。30分後、枯沢に出て、そのまま沢を登ってしまう。一向にテープが現れないので樹林の中をテープが見つかる迄下りて行く。明るくなったので発見。沢向こうに赤テープがふんだんに木に付けてあった。30分ロスした。

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5時50分、樹林帯を登り、15分後、枯沢を渡って分岐点を大岩小屋に向かう。樹林帯をひたすら登る。寝不足のせいか、ルートを間違えて藪を越えてきたせいか、調子が上がらない。修行と思いなおし、気合いを入れて登る。涼しかったので助かる。

            秋高し地衣踏み越えて来し岩場

 7時55分、高度2050m、立派なケルトの先に大岩が見えた。

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DSC04625.JPG

 8時10分、ヘルメット装着。テープを頼りに一歩一歩進む。「巨大な崖下を避けて行け」とネットに書いていたが、新しくルートを開発したようだ。灌木の中を進む。

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コルに近くなって赤テープが見えなくなり、左に向かってガレ場を渡る。足を置くと粘板岩がずれ落ちる。身体を這うようにして少しずつ移動。ようやく渡ると、ルートが出来ていて、下にテープが見えた。

 10時30分、コルに出て、長袖下着を脱ぎ、レインウェアとポットをまとめてデポ。身軽になった分、楽に登って行く。

 11時、鋸岳登頂。360度の眺望を楽しむ。

CIMG1183.JPG駒ケ岳

CIMG1181.JPG八ヶ岳

CIMG1184.JPG左から北岳、間ノ岳、千丈岳

CIMG1187.JPG角兵衛沢の頭

甲斐駒ケ岳、八ヶ岳の全貌、南アルプスは北岳、間ノ岳まで、中央アルプスは安平路山辺りまで見えた。北アルプスは山頂部分が雲に隠れている。第3高点の方から頑健な男がやって来たので写真を撮ってもらう。

  CIMG1180.JPG

10分で下山、小学生の男の子と父親に会う。

 11時30分、コルの下、崖の影で一本立ててから降りていく。我々と同じようにガレ場を渡って来るパーティがいた。今度は真っすぐ降りて行くと、さっき会った父子が声をかけて崖に近い道の方が良いと教えてくれる。どうやら日帰りの様子。天気が良くてルートを間違えなければ可能だった。

 12時35分、木陰で昼食をとる。日差しが強く、風もなかった。

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 13時40分、大岩の水場に行く。コップが置いてあって苔を伝って流れる水を飲む。

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 これほど美味い水は久し振りだった。3リットル分補給したら、登りと変わらない重さのリュックになる。樹林帯を下りて行ったが、朝より暑い。一度、水を飲み、後はノンストップで降りていく。

 16時、テント。9人のパーティが戸台川からやって来て、次々とテントを張っていく。他にも4人組が近くに張る。一息ついてから川に行って身体を拭き、水を汲む。

 17時、Iの焼酎で乾杯。枝豆を茹でて食べる。後は野菜ラーメンを食べる。

            酒一献枝豆茹でて山峡に

 18時半、テントに入って横になる。周りの人声を聞いている内に熟睡。

 9月12日(日)快晴

 4時、人の声で目覚める。30分後、起きて川に行き、歯を磨き洗面。

 5時半、朝食をとっていたら、9人パーティがガイドの先導で準備体操を開始。明るくなってから鋸岳に向かっていく。東の空はひととき朝焼けだった。

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 6時40分、出発。今度は靴を履いたまま川を渡渉。往きに間違えたところを注意して歩く。軽いリュックを背負った人がやって来た。日帰りで鋸岳に行く。他に、医者から言われて歩いている3人組に会う。

 7時50分、階段のある砂防ダムを上って一休みしていると、女性が一人現れる。市川在住。勤めながらフォッサマグナの両側を縦走していた。林道を歩いて行くと、猟犬を連れた人が奥にいる。鹿の足跡が砂にあったので鹿撃ちだろうか。

 9時10分、ゲートに戻り、車に向かう。靴を履き換えて出発。40分後、仙流荘。風呂は10時からだった。汗を流した後、レストランで生ビールを飲みながら鹿肉ソースかつ丼を食べる。ソースで臭みを消していた。食後、道の駅でコインランドリーのある場所を聞き、伊那市の西友の近くまで行って洗濯。今晩と明朝の料理に必要なものや焼酎、ビールを西友で調達。伊那ICから中央自動車道に入り、長野自動車道にある「みどり湖PA」に駐車。明日の飯盛山に向けて車内泊する。

 

Nokogiridake(2685m) border of Nagano p ref. and Yamanashi pref.

                          200Famous mountains in Japan

1.Access:car and expert are essencial 

2.Facilities:tent

l  Records

Sep10

14:10~16:30 Parked car riverside From Todai(1030m high) to Kakubeisawa(1360m) walk along and cross Todai river. Set tent and enjoy meal.

Sep11

03:30~04:30  Wake up and take meal.

04:30~05:50  Loss route due to darkness.  Follow red tape in the forest.

05:50~07:55  Climb in the forest to camp site under big rock(2050m).

08:10~10:30  Climb ledge where are easy to fall. Up to col.

10:30~11:00  From col to peak.

11:10~12:00  Down to shade place and take meal.

12:35~13:40  Down to big rock and drink mineral water from rocks.

14:00~16:00  Back to Kakubeisawa tent site.

Sep12

05:30~06:40  Take meal and pack tent.

06:40~09:10  Take same route to car.


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