グランパの日記Akihata's Diary [登山mountaineering]

    残雪の時にしか登れない山に挑戦した時の記録です。

               景鶴山(2004m)
1.2008年5月2~3日
2.地図:国土地理院1:25000尾瀬ヶ原
3.宿泊:弥四郎小屋¥9100(1泊夕食+朝昼弁当)
4.施設:鳩待峠駐車場2日¥3500 
5.総費用:¥20000(高速料金:新板橋IC-沼田IC¥3450)

5月2日 曇
5時過ぎ、自宅前を出発、新板橋ICから首都高速に入り、環状線、関越道路を走行。途中、上里SAでトイレタイム、オニギリは未だ売っていなかった。
6時50分、沼田ICで降りて直ぐコンビニに寄り、弁当を買っておく。日本ロマンチック街道を走行。片品川に沿って温泉が多い。鎌田で左折、国道401になり、吊橋を渡る。尾瀬戸倉を左折、一度、分岐を真っ直ぐにとり、戸倉スキー場から富士見峠方面へ行ってしまう。戻って笠科川に沿って走り、津奈木橋を渡ってジグザグに上っていく。左右に振られたせいか便意をもよおす。
8時20分、下の駐車場に着いて直ぐトイレに駆け込む。洋式便器だった。女性ハイカー2人が景鶴山から帰って来た。山ノ鼻でテントを張って登頂。この先、アイゼンは不要というので、外す。
9時15分、雪道を降りていくと、ところどころ木道が出ていた。25人の団体に会う。途中、岩の奥に女性とおぼしき怪我人がタンカに毛布で包まれていた。
10時15分、ビジターセンターが開いていたので中で一休みしようとベンチをずらしていたら、係員がやって来て「ここは休むところでない」と言われる。隣りの至仏山荘の前のベンチに座って休んでから歩く。

DSC09971.JPG

7278.JPG奥、燧ヶ岳
11時25分、先方を歩いていた2人のハイカーと一緒に食べる。学生時代から山をやっており、竜宮小屋に泊まって明日、景鶴を目指す。後輩の方が山歴ある。先輩は私と同じくシャフトが木製のピッケルを持っていた。30分後、出発。先に歩いて行く2人組とほぼ同じ間隔で歩く。牛首の先で東電小屋に行くルートがあったが、踏み跡が古いし、積雪が緩く足をとられるので真っ直ぐ進む。
12時40分、竜宮十字路を通過。目指す景鶴山が見えてきた。

7281.JPG竜宮十字路

7286.JPG景鶴山

竜宮小屋で休む。東電尾瀬橋が去年の豪雨以来通行止めになっていた。雪かきをしている小屋の女主人がヨッピ橋を通っていくしかないと言う。さっきの2人は空身で登山ルートをチェックしに行く。小屋のベンチにリュックを置いて我々もチェックしに行く。積雪時、橋の踏み板をとって鉄橋になっているヨッピ橋を超える。

7284.JPGヨッピ橋

東電への足跡を確認して戻る。
14時5分、龍宮小屋を出発。途中、燧ヶ岳を登ってきた5人組に会う。これから龍宮小屋に泊まり、明日は景鶴山に行く。40分後、弥四郎小屋。

DSC04727.JPG

別館に案内される。2階の13号室、角部屋の六畳で窓から至仏山が見えた。早速、1階の風呂に入る。2つの内、1つは湯が入っていなかった。ここからも至仏山が見える。自然保護のためシャンプーや石鹸がない。しかし山小屋で湯に浸かれるなんてめったにないこと。湯から上がって洗面器に冷水を入れて頭を突っ込んで洗うと気持ちよかった。
中型缶ビールを買って部屋で飲みながら摘まみを食べる。Ⅰが大分県の山6座登ってきた話を聞く。大崩山の渡渉が厳しかったようだ。
17時30分、本館の食堂に行って食べる。味噌汁に温野菜と群馬牛?料理とご飯。カメラが趣味の男、中年女性2人組、年金夫婦が来ていた。食後、外に出て夕焼けの風景を撮る。

 7287.JPG

係員が明日の朝昼用オニギリを持ってくる。階下へ歯を磨きに行くと、カメラマンと中年女性が話していた。カメラマンは2日ここに滞在、朝5時に撮ったものを見せてくれた。至仏山が浮き上がっていて幻想的なものもある。女性は海外旅行も多く、イギリスのトウモロコシについて話す。トウモロコシと言えばコーン州と呼ばれるアイオワ、映画「Field of Dreams」のシーンを話す。部屋に戻って就寝。
22時30分、高度のせいか一度、目を覚ます。明日のことや今年の山行計画を思い巡らした。

5月3日 晴
3時55分、起床。電気はつかないので、ヘッドランプを使って布団をたたむ。外は薄明るくなっていて遠く鶯の声が聞こえる。オニギリを1つ食べ、お茶を飲んでからトイレに行き、排便。
5時前、靴を履きスパッツ装着。Iの排便が終るのを待つ間、外に出て朝の景色を撮る。

7288.JPG

7290.JPG弥四郎小屋と燧ヶ岳

カメラマンは既に重装備して遠くで撮っていた。
5時10分、出発。朝は表面が凍っていて歩きやすい。25分後、龍宮小屋を通過。女主人が散歩から帰ってきた。既に2組が出ていた。沼尻川の近くで工事の音のような鳥の鳴き声が聞こえた。霞がはれて青空が広がっていく。
6時10分、ヨッピ吊橋を渡って一息入れる。毛沢東率いる紅軍が大渡河の鉄鎖吊橋を渡渉した時のことを思い出す。彼らは鎖だけの橋を渡ったことになっているが、実際は民家の扉を踏み板代わりに使って渡っていたことをユン・チアンが著書「マオ」で指摘していた。
 しばらくして左手に踏み跡があった。しかし昨日聞いた通り、東電小屋に向かう。途中、足をとられる。Ⅰは小屋の前で水に浸かってしまい、靴下を絞って履きなおす。
7時、トイレの奥から取り付く。最近の踏み跡はないが、跡を辿って登る。そのまま頂上に行きそうなので斜め左に向かう。アイゼンを装着し、雪のあるところを進む。
7時40分、昨日会った関西5人組に追いつく。我々より後に龍宮小屋を出発。近道をとっていた。若手の男性リーダーに大阪、京都、神戸と中年女性達。関西のオバサンは元気。積雪が段々と軟らかくなっており、15分毎にトップを交代して登る。アイゼン装着がいい加減だったので一度、腰をすえて付け直す。
8時15分、オニギリを食べる。尾瀬ヶ原が一望できた。カラマツ林の中、踏み跡を辿る。

9時35分、与作岳。目指す景鶴山がピラミダルに見え、これぞ名山とわかってきた。ここでも我々が着くと、5人組が出ていく。

7292.JPG右、景鶴山、左、至仏山

鞍部まで降りて登り返す。水ポットだけ持ち、リュックをデポして登る。頂上に向けて尾根をじっくり登る。段々とパワーが落ちてきた。ウィダージェリー、スニッカー、アミノ酸を溶かした水と手持ちのものを使って気合いを入れる。靴とアイゼン、その上、頑丈なスパッツが重いせいだろうか。ヒマラヤ訓練で三浦雄一郎が足に錘をつけていたことを思い出す。岩の亀裂と石楠花があったが、右に周っていく踏み跡があり、ロープを使って関門を通過できた。

7299.JPG
           残雪の道なき山の頂へ

10時40分、景鶴山登頂。5人組と交代して景色を眺める。近くに平ヶ岳が雪を被っていた。巻機山や会津駒ケ岳も見える。

7296.JPG

 7295.JPG平ヶ岳7297.JPG尾瀬ヶ原

10分で下山。慎重に足を運ぶ。途中、関西組が休んでいた。次回登る紀伊半島の山について聞くと、宿泊先は民宿を勧められる。

7300.JPG鞍部からの景鶴山
11時55分、デポしたリュックを背負って与作岳に戻り、昼飯。15分で食べて出る。踏み跡は途中で稜線を離れ、一気に降りていく。ここは登りには厳しかった。白樺林に入り、下ヨサク沢を渡ってヨッピ橋に向かう。

7302.JPG7303.JPG
13時15分、橋の手前で一息入れてアイゼンとスパッツを脱いでいたら、2人が橋を渡っていく。午後4時30分までに鳩待峠へ戻れば、泊まらずに帰ることにした。真っ直ぐ牛首に向かう。日差しが相変わらず強く、サングラスをかけて只管前に進む。木道が時々露出していたが、雪に覆われているところは、足をとられることがあり、中々抜けなかった。一箇所、木道が水溜まりの下にあり、濡れるのを覚悟して通る。
14時30分、中田代三叉路に戻り、林道に座って休む。暑い日差しのため、何度も踏みぬく。人が多い。燧ヶ岳へスキーに行くというグループと景鶴山に向かうグループに会う。30分後、山ノ鼻の至仏山荘。アミノ酸の粉を水に入れてたっぷり飲んで出発。土曜日のせいか、テントを張っている人が多い。川上川を渡ってどんどん進む。惰性で足を運ぶ。後半の登りは積雪の上なのでこたえる。
16時30分、峠に戻る。限界だった。濡れた靴下を脱ぐのに一苦労。
17時、出発。谷間の日陰は雪が残っている。高度が下がると山桜やチューリップなど色とりどりの花が咲いていた。
18時10分、国道沿いのレストラン「一本松・さかい」でマイタケソバを食べる。洗面所の鏡で顔を見ると真っ赤に焼けていた。Iと精算しておく。沼田ICから関越自動車道を走る。ガソリン代があがったせいか、まだ帰京する人が少ないのか、道は空いていた。20時50分、帰宅。

Keizurusan(2004m)  border of Gunma Pref. and Niigata Pref.
                                            300Famous mountains in Japan
1. Access:Car is essential in snow season. Kanetsu expressway NumataIC→National road120,401,Pref road63,260 till Hatomachi pass.
2. Acccommodation:Yashirogoya(0467-24-8040)one night two meals\8400
3. Season:midApr to 1st week May
Records
May2
09:15-10:15 From Hatomachi pass, down to Yamanohana.
10:25-12:40 Walk to Ryugukoya. On the way, take meal.
12:50-14:45 After check route of tomorrow, reach Yashirogoya.
17:30-18:30 Dinner
May3
05:10-07:00Take detour to Toden lodge by way of crossing Yoppi suspension bridge due
to damaged Todenoze bridge.
07:05-09:35 Climb to Yosakudake(1933m) using crampons and stocks.
09:40-10:40Down and up to peak. Good view of Ozegahara,Hiuchidake.
10:50-13:15Down and short cut to Yoppi bridge.
13:20-15:00 Walk Ozegahara till Yamanohana.
15:10-16:30Climb to Hatomachi pass.


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