グランパの日記Akihata's Diary [登山mountaineering]

                                     紀伊半島の山旅②
地図:国土地理院1:25000古市場
5月15日(木)晴                                               竜門岳                  
4時、起床。洗面を済ませてから弁当を食べる。ここの白猫が部屋に入ってきた。魚の骨をあげたら、足に擦り寄ってくる。

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窓から高見川の上空をツバメが飛び交い、ウグイスが鳴き、遠く霞んでいた。
5時15分、出発。窪垣内で国道370を右折、入野トンネルを越えて三茶屋で県道28へ左折、車が来ない道をずっと走って吉野運動公園の手前から山口神社に向かい、駐車する場所を探す。
5時40分、神社の脇道に入って、山口研修会館前の広場に停める。ここから竜門岳 が見えた。

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会館には「なくそう差別」の看板が立つ。周りは田んぼで苗を植えたばかりだった。10分後、出発。しばらく舗装道路を歩く。人家が途切れ、Y字路を右にとると龍門寺を案内していた。
平安時代に栄え、清和上皇、菅原道真、藤原道長らが参詣、元禄元年には芭蕉も訪れて句を残していた。
                                    酒呑みに語らんかかる滝の花
杉林の中に入る。左手に川のせせらぎを聞きながらゆっくりと登っていくと、山藤が咲いていた。

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竜門の滝を過ぎ、竜門寺の塔門、七堂伽藍、宿坊跡と進んでいく。道教色の強い寺で福岡の志賀島を本拠地とした安曇(あど)氏たちが修行していたという。
6時40分、休む。ツクバネウツギや椿、山アジサイが咲いていた。
                            万緑の葉先に残る一滴
山道が急坂になり、尾根道を登っていく。
7時40分、竜門岳登頂。杉林の中に祠が建っていた。

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Ⅰがオカリナを取り出し、ひんやりとした空気に旋律を響かせる。

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8時15分、下山。ストックを2本使って降りていく。アカゲラが木をたたいていた。

6973.JPG熊ヶ岳方面

途中、竜門の滝を見に降りていく。三段構えになっていて二段目まで降りてみたが、一番上の滝が良かった。

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通行止めの奥に車を乗り入れている女性は、我々を見ると車に戻って本を読みだす。杉林を出ると、シニア男性3人に会う。バスでやって来て竜門岳から音羽山まで縦走する。
田んぼで爺さんが田植え機を使って「ヒノヒカリ」の苗を植えていた。角のところは手作業になる。

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前登志夫「吉野紀行」によると、1818年、竜門村14地域の農民が貢租の過酷さに堪えられず一揆を起こしていた。今はのどかな光景だった。
民家の庭には丸くて白いテマリバナが咲く。予定より早いので山口神社に寄る。奥に高鉾(たかほこ)神社があり、紀州藩主が江戸への参勤交代の途次、長途の安全を祈っていた。1716年5月1日、徳川吉宗が8代将軍となった折に寄進された灯篭が2基残っていた。吉野一古い。

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手水は竜門滝の清泉を竹樋で引いていた。高鉾神社は竜門岳の頂上に鎮座していたのが室町時代に遷座したと伝えられている。
10時15分、出発。近鉄下市口駅に向かう。国道169に出て、吉野川に沿って走る。踏み切りで特急2両が通過していった。

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岡崎で右折し、アーケードのある道を通って駅の近くにある大正館に着く。かっては料理旅館だったが、今はやっていない。
11時10分、館主中田英夫さんに案内されて指定の駐車場に車を停める。創業96年前、彼は昭和9年生まれ。2階、桜の間に案内される。用意されたお茶と煎餅で一服。
12時、明日利用するバスを確かめておく。切符売場が駅前広場にあった。シャッターがおりているアーケードを歩いて昼食をとるところを探す。国道沿いから奥にある大淀食堂街の韓国料理「ムグンファ」。インチョンから来た女性が1人でやっていた。ハルサメ定食を食べる。ムグンファとは韓国の国花でムクゲだった。
食後、大淀バスセンターまで歩く。国道はトラックが何台も通り、歩くのには良くない。一度、吉野川へ下りていく。カヌーで下るには浅い。

6986.JPG吉野川

踏み切りを渡り、土田で左折するとバスセンターがあった。奥駆古道を終えて、ここに戻るのにバスを利用するか時刻表を見たが、上市から近鉄で帰ることにする。桧垣本(ひがいもと)の方へ歩いていく。桧垣本神社は猿楽を奉納していた。白壁に瓦屋根の大きな家が続き、坂を降りると突然、駅に出る。旅館に帰る前に酒屋に入る。清酒山桂の他、本醸造原酒・奥駆道を売っていたので買う。岡本本家のもので、岡本知絵さんは利き酒コンテストで2位になっていた。
14時30分、旅館の2階のソファでビールを飲みながらツマミを食べ、明日の打ち合わせをしてから「熊野、修験の道を往く」を読む。
16時30分、風呂の用意が出来た。ここも1人しか入れなかった。
18時、主人に案内されてアーケードにある「かのこ屋」に入り、用意された食事を食べる。御所(ごぜ)
高校生がアルバイトで働いていた。御所と言えば、これから歩く行者道を開発した役行者が生まれたところだが、彼は知らない。新酒ヤタガラスの濁り酒を飲んでみる。甘い。
食後、しっかり仕度して寝る。三泊後、ここに戻る。

Ryumongatake(904m) in Nara pref. 300Famous mountains in Japan
1.Access:Car is better.From Kintetsu Yamatokamiichi to Tsuburoko Kitaguchi    by Narakotsu bus(0747-52-4101)
2.Information:Yoshinomachi office tourist section(07463-2-3081)
3.Season:all year
Records
May15
05:50-06:40 Walk paved road and into cedar woods.
06:45-07:40 Climb traditional route to peak.
08:15-09:00 Down to see Ryumon falls on the way back.
09:20-09:45 Walk to Yamaguchi shrine where is historical.
09:50-10:10 Back to car.

 


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