グランパの日記Akihata's Diary [登山mountaineering]

大隅半島の山旅②

佐多岬、稲尾岳(959m)

地図:国土地理院1:25000稲尾岳

3月9日(木)雨                                           

 6時、出発。海岸線を走ったあとトンネルを越え、佐多町から県道68号で山の中に入って行く。大泊で右折しなければならないのを真っ直ぐ走ってしまい、竹之浦で気付いて戻る。

DSC02256.JPG竹之浦付近

 有料道路は8時からだった。それまで近くの佐多ビーチホテルに行って和朝食を食べる。宿泊者優先で待たされ、支払いもチェックアウトする人達のため待たされる。横浜の鶴見からバイクで1900キロ走って来た青年が仕度していた。雨の日はホテルに泊まって来たと言う。ここでは1人旅も泊まれた。お互い無事を祈って別れる。

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 料金所に行き、オバサンに往復料金を払って走っていく。ヤシやソテツが見える。

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 前方に猪の親子が道を渡っていく。民家の方に行くと猿の群れが道端にいた。近づくと隠れてしまう。北緯31度線の標識が立つ。途中に検問所があり、ここもオバサンがいた。通行券を見せて半券をもらう。雨と風が強くなる。駐車場に車を停めてトンネルの入り口で入園券を払ってトンネルを越え、御崎神社に行く。朱色と白色がはっきりしていて、鳥居までの階段には蘇鉄が倒れ掛かるように伸びていた。

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 ここは航海安全、五穀豊穣、商売繁昌の他、縁結び、安産の神様が祀られていた。階段を上がっていく。レストハウスは廃業。展望台の手前には川田順の歌碑が大きな石に書かれていた。

    黒潮の海に昇りし天津日は佐多乃岬を日ねもす照らす

 展望台までの道は閉鎖されており、戻る。傘を差したが風にあおられて、何度もめくれてしまう。大輪島に立つ灯台や小島を撮っていたら、デジカメのバッテリーが切れてしまいインスタントカメラを使う。

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 10時、出発。県道74号に出て高台を走る。発電用の風車が元気良く回っていた。これだけ多いところは始めて。川北を通り、峠を下りて辺塚に出て、陸上自衛隊射撃場から県道563号線を上って行く。

 途中でキャタピラに遭遇、脇のスペースに移動して通られた。自動車も除けてくれたがトラックは中々動かなかった。ようやく動き出し止らずに行ってしまう。用が済んだようだ。トンネルはないが、くねくねと曲がって小さな落石を除けながら走る。錦江町と南大隈町との境界になる峠は高度700m。ビジターセンターへの道に入る。舗装前の広い道は穴が多かった。キャンプ広場や駐車場を通りビジターセンターに着く。中に入るとスタッフが現れる。稲尾岳について聞くと、九州百名山で往復4時間なので行くことにする。案内図の他、絵葉書や資料を袋に入れていただく。おまけに中年女性から蒸かしたてのサツマイモをいただく。

 12時、レインウェアやスパッツを付けて清流を遡っていく。苔が付いた岩と岩の間に砂が出来ていた。アカガシやサカキのような大木のほかにクロキ、新葉が出ると旧葉が落ちて譲るユズリハ、クスノキ科のシモダモといった木々に名前がかかっていた。ヒメシャラは大きく育っていなかった。番号札が木に吊るされていて数が増えていく。樹林の上は強風だったが、道の方は歩きやすかった。

            荒東風や照葉樹の梢揺れ

巨樹根株の案内版があったが、思ったほど大きくなかった。枯木という二等三角点があった。高度959mあった。

 100mほど下りて分岐点を通過、モミやアカガシの大木の間を通っていく。

 13時35分、稲尾神社(930m)。山頂の標識はない。この一帯には50種の樹木がある。ガスがかかって来たので5分で出発。傘を差しながら戻る。

 15時10分、車に戻り、マットの上に濡れたものを置き、パンツ以外着替える。カーナビにネッピー館をセット、県道563号線の終点まで行き雄川を渡って行く。今日の男湯は昨日の女湯だったところで、露天風呂やサウナの趣きが違っていた。相変わらず混んでいた。雨に濡れた身体を温めスッキリして出る。外は雨もやみ、近くの楠の巨木に行く。塩入橋で雄川を渡った一角にあった。室町時代末期、雄川の河口は南蛮船や琉球船が出入りする貿易港として栄え、この木を目印にして、もやい綱を結びつけて係留していたと伝えられている。樹齢600年、高さ18m、幹周り9.4m。一部、奥まで穴が開いていた。

 17時15分、出発。時速50キロ平均で国道220号から224号を走って桜島に入る。道路工事で待たされる。ローソンに行き、食べ物と一緒にビールと焼酎を調達、道の駅「桜島」に駐車して車内で飲みながら食べる。毎晩朝が早かったので直ぐ寝てしまう。

 

桜島(373.7m)

 3月10日(金)                             

 5時に起きてトイレに行き、洗面を済ませてから出発。フェリー乗り場を通り、桜洲小学校を右折して展望所に向かう。色んな道が交差していた。展望所の下に車を停め、フラッシュライトを点けて歩く。鹿児島市の照明が輝いていた。山の奥から明るくなっていく。展望所の2階まで上がれたので、ゆっくり歩きながら眺める。御岳、中岳、南岳の輪郭が見えた。

 6時10分、下からバイクが音を立ててやって来た。岐阜の大学生。大阪から別府までフェリーを使った方が学割が効くので安く、別府から宮崎、佐多岬に行き、今日は枕崎に向かう。後は天草、長崎、福岡と回って別府から帰る。途中、YMCAに泊まり、晴れていると野宿もする。グライダー部に所属、河川敷で練習している。大会になると、1000mまで如何に早く上昇し、決められたポイントに早く通過するかが審査されると言う。話している内に山が明るく見えて来た。登山道らしき道はどこにもなかった。開聞岳が浮き上がって見えた。写真を撮りあって別れる。

009.JPG湯之平展望所

 県道26号を右折して一周する。島岸にはカンパチの養殖棚が連なっていた。北から東側に周っていくと、土砂流警報装置や避難壕が集落毎にあった。山の形が変化していた。黒神町に入り、鳥居埋没地の脇に車を停める。1914年1月12日の大噴火によるもので、鳥居が2m埋没し、上の部分が残っていた。

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 集落から離れると火山の荒々しい姿が迫ってくる。東桜島小学校の爆発記念碑には「理論を信頼せず異変を見つけたら、未然の避難をすること」を記してあるという。山に出来るだけ近づきたかったが、安全第一、時間の都合で諦め、国道に出て左折、足湯のある道の駅に行く。

 8時過ぎ、店の方は閉まったままだった。足湯の方も湯がチョロッとあるだけだった。散歩していた人が「毎日、掃除をするので朝は10時位に丁度良くなる」という。靴下を脱いで溜まりだしたところに足を浸ける。

008.JPG足湯と桜島

係員が湯栓を開け、日傘を開き、溜まった雨水をポンプで掻い出していた。ここの湯は地下1050mからのラドン泉で、熱湯口に枇杷の葉を入れた袋を浸けていた。老化防止の効能があるアミグダリンが含まれていて、店でもビワ茶を売っている。店は9時から開くというので諦める。枇杷は長崎県が全国一の生産地だが、鹿児島は2番目。そう言えば、そこらじゅうで実の部分を袋で被せていた。

桜島を見ると、南岳の方で噴煙をあげていた。朝日が雲に隠れると景色が変わり、墨絵のようになる。霧島連峰の方も噴煙らしきものが見えた。

車に乗って空港に向かう。国道10号から223号、504号と走行。

9時、空港でガソリンを満タンにして事務所に戻る。そのまま同じ車で空港に行き、日本航空の前で降りる。まずチェックインを済ませてからトイレで身だしなみを整えてゲートに行く。飛行機が遅れて到着したので出発も遅れ、羽田に20分遅れて着く。

東京は雨で気温は8度だった。

  
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