グランパの日記Akihata's Diary [登山mountaineering]

           東北海道の山旅③

          雌阿寒岳(1499m)、雄阿寒岳(1371m)

地図:国土地理院1:25000雌阿寒岳、オンネトー、雄阿寒岳

   山と高原地図①利尻・羅臼

7月14日(火)晴                     

3時30分、起きてトイレと洗面を済ませ、お湯を作ってポットに入れ、オニギリを食べてから静かに外に出る。

4時35分、アカエゾマツ林の中に入り、登山届を書いていたら、長髪の大男熊五郎がストック2本使って抜いていく。足元の根っこに気をつけながら歩く。イワブクロを見つける。

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合目を過ぎるとハイマツ林になる。熊五郎の後ろについて登って行く。後ろに迫られると嫌なのか、止まってしまう。「お先に」と言って登っていく。ハイマツのトンネルを通る。

4合目を過ぎ、ジグザグに登って行くと視界が開け、振り返るとオンネトー湖が見えた。今日は快晴。火山礫をジグザグに登っていく。大岩の影で一服、熊五郎はようやく眼下に現れた。オンネトー湖、遠くに大雪山連峰、トムラウシの山容が見えた。

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矢印に従って息を整えながら登る。

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6時過ぎ、火口壁に出る。豪快な火口風景が見えた。茶色の赤沼、壁の中ほどから噴出する煙、前方に佇む阿寒富士は赤紫色をしていた。稜線を歩いて行く。

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 DSC00731.JPG阿寒富士

6時30分、雌阿寒岳登頂。百名山の中で朝イチバンに登ったのは始めて。

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噴煙をあげている剣が峰の脇の先に、雄阿寒岳と霧に隠れた阿寒湖が見え、弟子屈方面の山々の先に斜里岳の形が判った。

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熊五郎氏がやって来たので写真を撮り合う。

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彼もこの後、雄阿寒岳を登ると言う。阿寒湖を覆っていた霧が晴れて良く見えた。

DSC00736.JPG火口と雄阿寒岳

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1人オッサンがやって来たところで先に降りて行く。8合目過ぎてから続々とハイカーがやって来た。早いですねと言われながら、適当に答える。「年寄りは早く目が覚めるので」「雄阿寒岳を登るので」・・

日差しが強くなったせいか、オンネトー湖の青さがさっきより鮮やかだった。ストック2本でホイホイ降りて行く。途中、熊らしき形を見て足が止まる。切り株が黒くなっていた。

         切株や熊の顔せり道にあり

8時30分、下山届を書いて宿泊所に戻り、ベンディングマシーンからアクエリアスを出して飲みながら、おばあさんに報告して出る。

8時50分、出発。25分で雄阿寒岳登山口の駐車場に着く。ライトバンの隣りに駐車。バックドアを開け、お湯を沸かしてラーメンを作る。ライトバンの持ち主が次郎湖を見て帰って来た。京都から敦賀でフェリーに乗り1週間北海道を走っている。

熊五郎氏がニッサン小型車でやって来た。ソバを食べながら近づいたら「おいしそうだな。コンビニに行って買ってこようかな」「だったら1つわかめうどん残ってるからどうですか」「お願いします」「ガスは」「ありません」

お湯を作っていたら、現われて「これとって下さい」と硬貨を数枚渡す。気迫におされて、そのままポケットにいれ、食べてもらう。東京から女満別に飛んで、車を借り、残り斜里岳を登って車を返し、電車で旭川に出て大雪山を登って帰る。

食後、「どうせ空港で没収されるので」と言って、ガスと残りの缶詰を渡す。

10時過ぎ、一緒に歩いていく。阿寒川に水を流す水門を渡り、太郎湖の脇を歩く。

         湖のさざなみつくる小蛇かな

左手に阿寒湖そして次郎湖を見ながらトドマツ樹林の中を歩きながら話す。

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遊覧船が近くまで来ていた。熊五郎氏は札幌出身、スキーの競技選手だった。ストックを後ろに大きく伸ばすので危ないと思っていたが、理由がわかった。今は会社を経営している。同じように百名山をねらって今年で完登する。はじめて5年。「社員に迷惑をかけています」口達者ではないが、ガッツはある。3合目まで付き合ったが、マイペースで行くことにした。どうやら睡眠不足のせいか休憩が必要だった。段々とスピードがなくなり、4合目でダウン。丁度、座椅子の形をした石があったので身体を預ける。

DSC00742.JPG休憩石

微風と小鳥の鳴き声と共に30分ほど休む。時計を見ると12時20分、行けるところまで行くことにした。急斜面を長い間隔のジグザグ道で登り切ると5合目。視界が開けてきたが、その分日差しを浴びる。半ズボンになり、サングラスをかけて行く。

ペースが元に戻り、7号、8号目と進む。

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山頂が見え、人が2人見えた。「ヤッホー」と声を出す。ハイマツの中、一度、降りて登り返す。

13時55分、雄阿寒岳登頂。山の方はガスっていたが、秘境パンケトウとベンケトウの湖が一望出来た。熊五郎氏は、同郷の若い父さんと話しこんでいた。父さんは携帯電話で家族と話したり、忙しい。その間、弁当をたいらげ、お茶を飲んで元気を取り戻す。

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DSC00740.JPGパンケトウ

熊五郎氏は先に降りて行く。父さんに女満別空港までの道を確認したが、いい加減。中標津空港と勘違いしていた。釧路空港が降りられない時、良く中標津空港に降りていたニュースが頭にあった。

14時25分、先に降りて行く。ハイマツが膝や脛にあたる。8合目には気象観測所跡が残っていた。バッグも軽くなり、ホイホイ降りて行く。一度、座椅子で一息入れる。やはり若くない。一日で2山登る時の教訓になった。時計を見ると、温泉に入って帰るには厳しくなって来た。直線的な道になるとストックを使って走っていく。熊五郎氏に追いつき、事情を言って抜いて行く。足元にギンリョウソウを見つける。

DSC00743.JPGギンリョウソウ

16時45分、車に乗り込んで、公衆浴場「まりも湯」に向かう。阿寒ロイヤルホテルの角を入って、年配の人に聞いたら、近くまで歩いてくれた。狭い道を入って駐車。500円払って入る。誰もいない中、身体を洗ってから熱湯に入る。ピリッと肌を刺す。天井下に換気扇が回っているので頭に微風があたり気持ちいい。数をゆっくり30数えて出る。

アクエリアスを飲みながら北海道新聞を読む。オバサン曰く、さっき雌阿寒岳を登って来た名古屋の団体が入りに来た。温泉湯をコップ一杯飲む。無臭だった。木製のマリモを差し出し、これは幸せを呼びますからと言われていただく。

17時40分、出発。240号線を突っ走る。津別町に入ってスピードを落し、再び100キロで走る。速度取締り器が設置されていた。その一つが一瞬光る。美幌に着いた時は19時前。ガソリンスタンドで満タンにして出る。39号線を更に11キロ走って空港の事務所に戻る。荷物を整理して、同じ車で空港まで送ってもらう。

19時40分、直ぐチェックイン出来た。2階のレストランでオホーツクラーメンを食べる。大きな器に具がたくさん入っていた。

20時10分、1188便搭乗開始。38Hに座る。定刻に離陸。美幌の夜景を見ながら残りのブランディを飲み干し、到着まで休む。

後日、写真の写しと一緒にスピード違反(制限速度37キロ超過)通知が届き、所轄の警察署に出頭、忘れた頃に検察庁からお呼びがかかり罰金刑(6万円)となる。

Meakandake(1499m) in Hokkaido 

                      100Famous mountains in Japan

1.AccessCar is better. Memanbetsu airportNational road39,240,241,Do road949

      OnnetoOnsen

2.AccommodationOnnetoOnsenKeifuku(0156-29-7370)one night two meals6500yen

3.InformationAkan Nature Center 0154-67-2801)

4.SeasonJul to Sep

Records:Jul14

4:35-5:10  after register name and time,climb to 4th stage.

5:15-6:00  climb to crater edge.

6:00-6:30  walk to peak.

6:45-8:30  back to starting point and register.

Oakandake(1371m) in Hokkaido 

                    100Famous mountains in Japan

1.AccessCar is better. Memanbetsu airportNational road39,240,241,Takiguchi

2.AccommodationTohokan(0154-67-2050)one night two meals6500yen

3.Information Akan Nature Center 0154-67-2801)

4. SeasonJul to Sep

Records:Jul14

10:05-10:55   climb to 2nd stage.

11:00-11:50   climb to 4th stage and take rest.

12:30-13:55   climb to peak.

14:25-16:45   back to starting point.  Recommend spa Marimo yu500yen.


グランパの日記Akihata's Diary [登山mountaineering]

           東北海道の山旅②

                 斜里岳(1547m)

地図:国土地理院1:25000斜里岳

   山と高原地図①利尻・羅臼

7月13日(月)晴                           

4時前、ガサコソと音がして目覚め、仕度してから階下に降りて湯を沸かし、お粥にトマト、ホッケを入れて食べる。その間、同宿者や車内泊の人達が出て行き、管理人は犬を連れて散歩に出かけていった。

5時5分、出発。一人で歩くのは爽快。しかし岩に張り付きながら通るところもあり、緊張する。やがて渉猟が始まる。ストックを使って右、左と渡っていく。最初は数えていたが、緊張するところを渡っていたら、忘れてしまう。崖下には残雪がある。30分後、仙人洞を過ぎ、下二股で新道と分かれて行く。水場があったが、鉄分がきつくて口を濯ぐだけにする。水蓮の滝の近くに咲いていた桜の花に蜂が潜っていた。

DSC00700.JPG水蓮の滝

倒木の下を潜ったり、岩をよじ登ったり、小学校での障害物競走を思い出す。羽衣の滝を見ながら登っていく。チシマノキンバイソウが咲いていた。

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その後の滝は見慣れたせいか、立ち止まらずに歩く。沢の水が細くなっていく。

7時、8合目。すぐ下は花園のようだった。通り道にはチングルマが咲いていた。

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 DSC00713.JPGチングルマ

羅臼岳で見たウコンウツギも咲いている。

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「胸突八丁」と書いた看板が枝にぶら下がり、注連縄が道の上に架かっている。

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頑張って登っていく。上から降りて来た人は秋田の人でタビ靴を履いていた。

8時、馬の背。一向に晴れてこない。お茶を飲みながらオニギリを食べる。2人組がやって来たところで、先に登る。霧に隠れていたところを二山登る。途中、横綱を飾った社があった。スチール製の祠を通っていく。

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8時35分、斜里岳登頂。アイヌの人はオンネヌプリ(大きな山)と呼んでいる。25万年前の火山活動で出来た。やがてやって来た2人の内一人と写真を撮り合う。

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別々に来ていた。登山慣れしており、尻を丸出しにして下着を変えだす。雲は切れそうにない。風が冷たい。周りの花を撮ってから、先に降りる。

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DSC00711.JPGヨツバシオガマ

馬の背で自衛隊グループに会う。指揮していた人に聞くと、美幌町第5師団第5偵察隊100人の訓練だった。

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降りていくと、隊員達はキチット挨拶、通路回避!の号令の下、道を譲ってくれる。その後、昨日会った団体がやって来た。通り過ぎるまでメモをとる。上二股から新道を歩く。ミヤマハンノキ、ハイマツとヒメイソツツジの林の中、尾根伝いだが見晴らしはきかない。のんびり歩いていたら、さっきの2人組が抜いていく。

DSC00715.JPGエゾカンゾウ

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10時20分、能見峠。紅茶を飲む。ハイマツに囲まれたところからは下り一筋。ストックを2本にして降りる。年配者や女性、名古屋からの団体と擦れ違う。下二股までジグザグに降りていき、更に30分かけて登山口に戻る。

11時50分、下山届けを出す。2人組は靴を洗っていた。1人は相模原ナンバーのニッサン、後ろにカーテン、ベッドを備え付けていた。若い方は福山ナンバーの軽自動車、10年越しに生活道具、食糧を棚に収納。バックドアを上げ、引き出しを出すと。キッチンに変わる。直江津から室蘭行きのフェリーの方が1万円安い。高速を使わない主義。この後、オートキャンプ場に行って洗濯し、石狩岳に向かう。

カーナビの設定がうまくいかず、清里町観光協会に戻り、摩周湖に行く道を確認する。国道391号線に出て、川湯に向かって走行。追い越し可能のところでは抜いて行き、野畑や森の中を脇目もふらず走る。跡佐登で右折、林を抜けると左手に噴煙をあげている硫黄山が見えた。川湯に入る。温泉街は整備されていた。観光案内所で案内図をもらう。391号線に戻り、摩周湖方面の標識に従って左折、山にさしかかるとキタキツネが道端にいた。ヒトが車を止め、写真に収めている。

14時20分、第3展望所に駐車。階段を登っていくと、摩周湖が現れた。

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透明度が高いことは一見してわかる。対岸の摩周岳には雲がかかっているが、湖は良く見える。中の島のカムイッシュがアクセントを付けていた。崖下は陰になっていて空の青さより濃く、神秘的だった。

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第1展望台の方の駐車は有料だった。ここからは湖の全貌が見える。曇ってくると寒くなる。

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レストハウスの近くでヒマワリの種を販売しており、観光客がシマリスに種を与えていた。

DSC00723.JPGシマリス

ハウス内は土産物とレストラン。いずれガラクタになってしまうので買わずに出る。

弟子屈原野を突っ切って国道241号線を走行。牧場には牛が放牧されていた。山間に入り、阿寒湖の脇を通過。再び直線道路を走り、途中、足寄国道に入り、森の中を突っ走る。

16時過ぎ、オンネトー温泉景福に着く。手前の広場に駐車。荷物を一通り運び込む。7号室にチェックイン。早速、衣類と石鹸を持って風呂場に行き、洗濯。身体も洗う。内湯は無色透明で温かった。露天風呂は離れており、浴衣を着て行く。ここも温かった。こちらは乳白色。1人、皺の深いオッサンが入っていた。外来で来ており、道内を車で周っていた。部屋に戻って相撲中継を見ながら、洗濯物を乾す。クイックドライのものは、下に溜まった水分を何度も絞っておく。

18時、夕食。客は他に4組、黙々と食べる。お櫃には5杯分のご飯が入っていた。食後、部屋でテレビを観ていたら、おばあさんが弁当を持ってきてくれた。ホームページのことを聞くと、婿がパソコンをやっていると言う。足寄町役場に勤めていて、土日にやってくる。おばあさん達は夏場ここに居て、冬は羅臼の実家に戻る。洗い物をきつく絞ってから寝る。

Sharidake(2290m) in Hokkaido  100Famous mountains in Japan

1.AccessCar is better. Memanbetsu airportNational road39,244,Do road1115,Kiyosato,

            Do road857,Lodge Seigakusou

2.AccommodationLodge Seigakusou(reservation0152-25-4111)no meal2000yen

                      Hotel Ryokuseisou(0152-25-2281)one night two meals8110yen

3.  Information  Kiyosato Town Office 0152-25-3601

4.  SeasonJul to Sep

Records:Jul13

5:05-7:00   From Seigakusou(690m),climb along river and seven water falls to 8th stage (1195m).

7:10-8:00   climb to Umanose(1430m).

8:00-8:35   climb to peak.

8:45-10:20  down to Kamifutamata and take new route to Noumi-touge.

10:25-11:20 down to Shimofutamata(800m).

11:25-11:50 back to starting point.


グランパの日記Akihata's Diary [登山mountaineering]

            東北海道の山旅①

           羅臼岳、斜里岳、雌阿寒岳、雄阿寒岳

1.2004年7月11日~14日

2.単独行

3.レンタカー¥35857 ガソリン31.88L3741 走行距離425キロ

4.宿泊 木下小屋¥1500+ガス¥500 清里荘¥700 オンネトー温泉景福¥8000

5.その他  知床自然センター¥500、まりも湯¥500

7月11日(土)曇

 5時に起き、駅前コンビニで菓子パンとオニギリを買っておく。

 6時37分、浜松町からモノレールに乗る。空港に着き、日本航空予約カウンターに行くと、直ぐチェックイン出来た。ゲート81番で待つ。青森行きは空港雨天のため羽田に引き返す可能性があると放送。登山用ストックをセキュリティで置き忘れていた団体員がいた。出発20分前、沖止めのためバスに乗る。誘導路の下を通ってJAS機材の脇を通る。

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機内に乗り込み19Cに座る。空席は僅かだった。

 8時18分、離陸。明日からの登山を思っている内に寝てしまう。

 9時45分、女満別空港に着陸。預けた荷物をピックアップしてからレンタカーのカウンターに行き、係員を待つ。マツダの利用者は少ないが、スタッフも少ないようだ。

DSC00657.JPG女満別空港

 駐車場の反対側にあるレンタカー事務所に行き、免許証のコピーをとり、契約書にサイン。

 10時35分、出発。国道39号線を走る。左手に網走湖が見え、石北本線の線路が脇を通っていた。明治25年3月開所の網走刑務所に寄る。駐車場の係員はいなかった。網走川にかかる鏡橋を渡って行くと右手に石碑が立っている。所長が「ここには厳しいが美しい自然がある。厳しいが愛に満ちた人びとがある」と書いていた。

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案内板には中国語、韓国語のほかロシア語が書かれている。公園のように花壇が広場を埋め、入り口の前に立って写真を撮る人が多い。

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宮本顕治が収監されていたことを思い出す。

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反対側の建物では囚人が作った製品を販売していた。

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 駐車場を出る時にオバチャンが支払いを待っていた。網走駅前を通過、国道244号に出て海岸を走る。波が出ている。国道334号ではサイクリングレースが始まっていた。

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パトカーや誘導車がいて、スピードを出せない。連中は斜里で左折して行き、その先からウトロまで33キロを競走する。

 13時前、ウトロ観光案内所に着く。今日の観光船は欠航、14時30分のは天候状況で決めると言う。船の観光は諦める。

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近くのビッグマート・ミタニに入って野菜、果物、ミネラルウォーター、ビール、ご飯、カレー、ホッケ等々。小型の醤油、マヨネーズもあった。一通り籠に入れたら4千円超えていた。

 13時45分、出発。崖上まで走り降りていく。

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15分で知床自然センターに駐車。中に入ってダイナビジョンを見る。知床の四季の変化と動植物を豪快に映していた。2組の団体の他、中国人グループが入ってくる。観光船から海岸をダイナミックに見せてくれた。

 14時45分、出発。三叉路を右にとると道が狭くなる。

 15時40分、地の漄ホテルの脇を通ろうとしたら、スタッフが「この先は駐車できない」と言う。木々の間に駐車。必要な物を担いで木下小屋に向かう。丁度1台分空いていたので、荷物を置いて戻りバックして駐車する。ハイカーが続々と降りてきた。

DSC00668.JPG木下小屋

 小屋に入って1泊分とガス代を払い、空いている2階に荷物を置いて明日の準備をしてから降りる。何度も利用した青年が新妻を管理人の法量武さんに紹介していた。法量氏は元国鉄職員、平成3年に小屋を建ててから小屋を守っている。小屋の名前は登山道の開拓者木下弥三吉に由来する。八王子から来たM氏とK氏から斜里へのルート情報を教えてもらう。M氏は国見高校出身、国見に帰る時は必ず九州の山を登ってからにしている。駄洒落好き、世話好きで、寡黙なK氏と良いコンビだった。

 17時30分、外のベランダで食事を用意。隣りのテーブルで木曽夫妻が食べ初めていた。小山から大洗でフェリーを使い、苫小牧から釧路を経由してやってきた。当初、大雪山に登る予定だったが、天候悪くこっちに来ている。

 ビールを飲みながらホッケと茹でたアスパラにマヨネーズを付けて食べ、サラダ、カレーライスとリンゴを食べる。

 食後、ここの露天風呂はぬるいので、木曽さんと地の漄ホテルの先にある方に行く。降りて行くと、中年女性が居た。しばらく待って彼女達が出てから降りると爺さんが浸かっていた。今月一杯居る。湯船が3段あり、上段の風呂は熱く、中段の風呂に入ってから浸かる。

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湯殿山神社のご神体岩より格段に小さいが、丸い岩にお湯が伝って来る。無料にしては整備されていた。

 19時30分、就寝。小川の水の音に馴染んでくるのに時間がかかった。

            羅臼岳(1661m

地図:山と高原地図①利尻・羅臼

7月12日(日)晴                            

 3時30分、後から入ってきた人が起きて準備する音で目覚める。既に明るかった。外に出てお湯を沸かしてコーヒーを飲み、ポットに入れておく。年配者が入山届を書いて行く。ウトロに泊まり、通行止めになる前にやって来た。

 4時40分、出発。ミズナラやトドマツ林の中を登っていく。

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「クマ注意」の看板が立っていた。ガスがかかり、カウベルの音だけが聞こえる。

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 5時45分、弥三吉水に着く。一息入れて登ると極楽平と書いた看板を見る。陽が差してきた。ゴゼンタチバナやナデシコが咲いていた。

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朝霧の陽に浮かびたる七色粒

 ダケカンバの原っぱを通り、ジグザグに登っていく。木曽夫妻に追いつく。ここしばらく階段登りをした成果があったようだ。

 6時40分、大沢雪渓に出る。軽アイゼンを装着して登る。雪上は爽快だった。

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 空も晴れ渡っていた。2つ目の雪渓では脇道を登る。高山植物が咲き乱れている。

DSC00674.JPGエゾノコザクラ

DSC00675.JPGエゾノツガザクラ

DSC00676.JPGチングルマ

DSC00683.JPGイワヒゲ

7時30分、羅臼平に出る。右手に乳首のように突出した羅臼岳、左手に三ツ峰が見えた。

 DSC00679.JPG羅臼岳

DSC00678.JPG木下弥三吉レリーフ

木下弥三吉のレリーフを見ておく。裏に「限りなく知床を愛し、惜しみなくこれを頒ち与えた木下弥三吉君」と記されていた。近くにテントが一つ張ってあった。

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 ハイマツのある道をジグザグに登って岩清水に出る。ポトポトと落ちているところにペットボトルを輪切りにして作ったコップが置いてある。

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                                  岩清水

 いよいよ岩場に取り付く。日差しも強く、きつくなって来た。歩幅とスピードを落として登る。岩に書いた矢印を見落とさないように登っていく。イワブクロが咲いていた。

DSC00681.JPGイワブクロ

 8時40分、羅臼岳登頂。

DSC00684.JPG山頂、奥に硫黄岳

 雲海の上にクナシリ島の山々が見えた。写真を撮ってもらったオジサンともう一人の年配の男性は、連れの人を麓で待たせていた。排尿の臭いが染み付いているところを避けて座り、2人で話しながらオニギリを食べる。

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DSC00688.JPG山頂からの眺め

 9時15分、下山開始。燕がヒューヒューと音を出して近くを飛び交っている。ウコンウツギが咲き、ミドリヒョウモン蝶が花に止まっていた。

DSC00689.JPGウコンウツギ

DSC00693.JPGミドリヒョウモン

 

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ハイカーが次々と登って来る。近ツリの福島県いわきグループ28人は、私と3日間同じ行程だった。羅臼平に戻ると、背中に環境省鳥類研究所と書いた赤ゼッケンをつけた青年が集音機を持っていた。テントに泊まりながらネボソムシクイの鳴き声を収録していると言う。頂上付近で飛び交っていた燕はアマツバメだった。南方からやって来て秋になると帰るという。

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雪渓はストック2本使って降りて行く。中間地点で太った青年が立っていた。青年の方から話してくる。「靴が滑るのでリーダーからここで1時間待つよう指示された」スポーツシューズだった。荷物もない。よくここまで来たかと感心する。帰りは写真を撮ることもなく一気に降りる。

12時20分、小屋に着き、登山届に下山時間を書いておく。法量氏がいたので天候状況を伝える。

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車に乗って清里に向かう。オホーツク海に出て直ぐ「知床さいはて市場」があり、観光バスが駐車していた。寄ってみる。水槽の生きカニと茹でたカニとどっちにするか迷ったが、茹でカニを試食してから注文。配送代はサービスしてくれた。序に団体向けレストランでサシミ丼を食べる。ルイベがあったり、新鮮さはない。

ウトロ観光案内所で確認してから、14時から開く「夕陽台の湯」に行く。高台に出てプリンスホテルの手前にある駐車場に車を止め、14時前に入れた。一番風呂は気持ち良い。汗になったものを全て洗っておく。露天風呂は小ぶりだった。

DSC00697.JPG夕陽台の湯

缶ビールを飲みながらテレビで参議員選挙結果を観る。

15時10分、出発。途中、オシンコシン滝を見る。

DSC00698.JPGオシンコシン滝

カーナビにセットして一路、清里駅まで走る。畑はジャガイモの花だろうか、一面に咲いていた。駅舎はリニューアル中で、登山口までの情報は得られなかった。近くの商工会議所の観光協会に行く。写真展を整理していた人が町案内図を下に教えてくれた。

近くのラーメン屋で食べながら北海道新聞を読む。昨日の第23回インターナショナルサイクリングレースのことが大きく出ている。雄武町から斜里町役場まで212キロ、979人が参加していた。食後、フェリススーパーマーケットに寄り、オニギリやビールを調達。

17時30分、一直線の道を走り、大きな標識に従って左折、ここも一直線、バスが通る道の先は砂利道だった。林の中をガタガタさせながら進む。

18時、プレハブの清岳荘に着く。以前の小屋には深田久弥家族も泊まっている。管理人に1泊分払う。毛布・フトン代は300円、駐車泊で400円。近くの舗装道の先に新築中だった。車から荷物を出して2階に運び込む。M、K氏の他、石巻から来た65歳の男性と同宿。彼は仙台から苫小牧までフェリーで来た。土曜日に羅臼に登ったが、頂上付近は昇り降りが錯綜して大変だったという。

電灯用の発電機の音が消えるのは21時、それまでに寝てしまう。

 Rausudake1661min Hokkaido  

                      100Famous mountains in Japan

1.AccessCar is better. From Memanbetsu airport,National road 39,244,344,

            Do road93,Kinoshitagoya

2.Accomodation Kinoshitagoya(0152-24-2824)no meal 1575yen

                HotelChinohate(0152-24-2331)one night two meals8400yen

3.InformationRaus visiter center(0153-87-2828) need crampons, bell for brown bear

4.Seaso nJun to midOct

RecordsJul12

4:40-5:45   from Kinoshita lodge(230m),walk among oak,fir woods to

Yasakichimizu(830m).

5:50-6:40   climb zigzag to Oosawa snow valley to Rausdaira(1340m).

7:35-8:40   walk flat and climb rock areas to peak.

9:15-12:20  down to starting point


グランパの日記Akihata's Diary [登山mountaineering]

           北信州3山の山旅③

                 鳥甲山(2037m)

地図・国土地理院1:25000鳥甲山

   昭文社・山と高原地図⑰志賀高原

8月27日(金)晴                           

4時30分、目覚ましで起きる。トイレに行き、弁当をピックアップして出発。車内でバナナと菓子パンを食べて移動。トンネル前の空き地に駐車、トンネルを越えて直ぐ左手に登山口があった。

DSC00864.JPG

5時30分、最初から急登。トチの実がゴロゴロ落ちていた。雪崩防止のコンクリ壁がある。その上は背の低い雑木だけで雪崩が発生しやすい。通り道は枝払いがされていた。ブナ林の中を登っていく。

6時40分、稜線に出たが、急登が続く。苗場山が良く見えた。高度1300m過ぎたところで一本たてる。

DSC00866 (1).JPGDSC00865.JPG

延々と直登を経験するのは修行の域。日差しが渓谷の深さを鮮明にしていた。赤嵓(くら)の奥に目指す山が見えた。

DSC00867.JPG右奥、鳥甲山

元気づけに木陰でオニギリ、キュウリ、バナナを食べ、お茶を飲んでから登る。飲んだ分、直ぐ汗が出て、額から瞼の下に流れてきた。息を整えてみたが、息の荒さが止まらない。寝不足の気配があり、木陰で20分仰向けになる。

9時30分、頭に酸素がいきわたった気分で歩く。

DSC00868.JPG

マツムシソウが咲いている崖上からは木陰もなくなる。足元に注意しながら登っていく。蛇が草むらに隠れた。

         風来たれ炎天続く登山かな

リュックにかけたコップの音かと思っていた音が遠くから聞こえる。カウベルの音だった。笹道で年配ハイカーに遭遇。

「和山から3時間半で登頂。途中、熊の糞があったので鳴らしている。登山地図の八掛けの時間で休まずに歩く。年に150日は山に行っている。百名山は終わり、2百名山を登っている。今回は七面山を登ってから来た。台風16号が近づいているので佐武流山には行かずに帰る」

元気をもらって歩く。歩幅を狭め、忍の一字で炎天下を登る。

DSC00869.JPG竜胆

10時5分、分岐点。リュックを置いて残り500mを歩く。

10時20分、登頂。久しぶりの達成感だった。ツガと笹に囲まれ、岩が散らばっていた。

DSC00872.JPG

DSC00873.JPG 苗場山

上半身裸になり、汗で濡れたシャツとベストを乾かす。地図を見ていると、手や地図にトンボが止まってくる。雲が太陽を隠したところで戻る。リンゴを食べておく。

11時、下山。日が差していないと快調。外気温は23度あり、汗はかく。ガスってきそうなので登ってきた山を撮る。

DSC00875.JPG鳥甲山

ガスの中に入っても温度は一度下がっただけだった。高度300m毎に休むことにする。リュックが軽くなり、ストック2本でホイホイ降りていく。下界は晴れていた。

13時50分、下山。道はアスファルト工事をしていて、小型キャタピラで固めていた。作業員に挨拶しながら通る。車に戻り、靴、ズボン、シャツを替え、残飯を食べる。

14時20分、秋山林道を走る。車が通らないので気持ちいい。前原から国道405号に出る。結東温泉「かたくりの宿」で車を停めたが、休業だった。近くの郵便局に行って聞いてみる。逆巻温泉ならやっているという。しばらく走って左折、降りて猿飛橋を渡り川沿いに行く。川津屋が中腹にへばりつくように建っていた。

DSC00877.JPG川津屋

周りには何もない。秘境の中だった。

DSC00878.JPG

15時過ぎ、中に入ると、女将が応対、入浴料を払う。咳き込んでいた。外来入浴は3時までだが「ごゆっくり」と言っていなくなる。洞窟風呂には、タイル張りの浴槽に透明なお湯があふれていた。汗を流してから入る。温い。岩の割れ目から流れてくる湯をコップで飲んでみる。確かに温泉湯だった。奥が洞窟だった。窓を少し開け、俳句集を読みながら浸かる。至福のひととき。風呂からあがりアクエリアスを飲んで、熊の毛皮の敷物に座って休む。50年前、吉川英治は建て替える前の家の2階で執筆していた。

15時50分、出発。田んぼの中に墓場があった。津南で国道117号、中里で353号を走る。魚沼郡は田んぼが多い。米の直売所があった。コシヒカリの他、人参ジュース、蕨の塩漬け、鈴木さんちのジャガイモ一袋を買って車に入れる。長いトンネルを2つ過ぎて石打に出る。

17時前、国道17号に入る。高速道へは左折するが、右折して国道を走る。湯沢はホテルだかマンションが立ち並んでいた。芝原トンネルを過ぎ、貝掛温泉から更に登っていく。二居トンネルはトラックが交差するには厳しい幅だった。苗場スキー場は薄暗い。三国トンネルを越え、法師温泉、猿ヶ京温泉と降りて行く。月夜野から雨が降り出した。渋川で高速に入り、駒寄PAで休む。雨は止んでおり、ラーメンを作って食べる。

20時に出発。家には21時半に着いた。 

Torikabutoyama(2418m)  in Nagano pref.  

                                     200Famous mountains in Japan

1.AccessCar is essential. Kanetsu expressway ShiosawaIshizuchiICPref road28,National road17,353,117,405,Yashiki

2.AccomodationSyuuseikan(025-767-2168)one night two meals10500yen

3.SeasonJun to Oct

4.InformationAkiyamago tourist association(025-767-2202)

RecordsAug27

5:30-6:40  climb to ridge from gate(860m).

6:45-9:40   climb 40minutes and rest 5minutes,take banana,cucumber,onigiri.

9:45-10:20  climb to peak.

    11:00-13:50 down to starting point.


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